「ファンジニ(黄真伊)」記者会見!

2007年の期待作!今までのファンジニのイメージとは違う、人間味のあるファンジニを描いた作品!

こんにちは!ソウルナビです。今日は6月6日に公開予定の映画「ファンジニ」の記者試写会&会見に行ってきました!この映画は北朝鮮の作家であるホン・ソクチュンの同名小説を元にした歴史ドラマ。2005年に放映されたドラマ「ファンジニ」が好評だったこともあり、また主演が韓流ドラマでもたびたび登場するソン・ヘギョ、相手役のユ・ジテ、そして監督は3年ぶりにメガホンをとったチャン・ユンヒョン監督ということで国内外で関心も高く、会場にはたくさんの取材陣がかけつけていました。さっそく、製作期間4年、撮影期間7ヶ月、総制作費100億ウォンを掛けた2007年話題作「ファンジニ」!その記者会見のようすをお伝えしましょう!
■黄真伊とはどんな人物?
黄真伊(ファンジニ)とは、韓国を代表する美女として知られる歴史上の有名な人物。特に詩才に秀で、韓国の人いわく、学校の漢文の授業で習った詩の作者としても記憶しているとか。そこでファンジニは一体どんな人物だったのか?ナビも気になって調べてみました~。
李朝時代(16世紀)の開城(ケソン)出身の女性。中宗のときにジンサ(進士)の娘として生まれ、四書三経を読み、詩、書、音律に優れたうえ、秀でた容姿で有名だったとか。15才のときに近所の独身男が自分のことを想うあまりに恋煩いで死ぬと、名月という妓名で妓生(キセン)の世界に足を踏み入れます。そこでジニと交流した文人たちはみな、その卓越した詩才と容姿に魅了されたそう。それから10年ほど修道に精進し、天馬山知足庵の知足禅師(チジョクソンサ)を誘惑して破戒させたジニは、学者の徐敬徳(ソ・ギョンドク)を誘惑しようとして失敗すると、師弟関係を結びます。その後もジニはその時代の一流名士たちと情を交わす中、碧渓守ともっとも深い関係を結び、詩を通じて独特な愛情観を表現。徐敬徳、朴淵瀑布と一緒に松都三絶といわれ、作品としては満月台懐古詩、朴淵瀑布、奉別蘇陽谷詩、咏初月詩などあり。
■作品紹介
冒頭でも少し触れましたが、この映画は北朝鮮の作家ホン・ソクチュンの同名小説を元にした作品。その関連もあり、韓国各地の絶景のほか北朝鮮の秘境で撮影を行っただけでなく、韓国映画ではじめて北朝鮮の金剛山で試写会が行われると話題に。
ちなみに映画「ファンジニ」は、1986年にもチャン・ミヒ、アン・ソンギ主演で映画化されたそう。
「ファンジニ(黄真伊 )」
監督:チャン・ユンヒョン(「接続」、「テルミーサムシング」、「島」)
主演:ソン・ヘギョ(主演作「秋の童話」、「オールイン」、「フルハウス」など)、ユ・ジテ(「春の日は過ぎゆく」、「オールドボーイ」など)、リュ・スンリョン
提供:シネマサービス
共同提供:CJエンターテインメント
製作:シネ2000、シーズエンターテインメント
配給:シネマサービス
クランクイン:2006年7月27日
クランクアップ:2007年2月10日
公開:2007年6月6日
上映時間:141分
HP:www.hwangjiny-movie.com
<ストーリー>
16世紀、両班(ヤンバン=貴族)の娘として育ったジニは出生の秘密を知り、もっとも賤しいといわれる妓生(キセン)の身分を自ら選ぶ。一番低い身分まで落ちぶれながら、やがて士大夫の大臣まであこがれるような最高の女性となったジニ。しかし彼女の友であり、奴隷であり、初めての男が時代の荒波の中で反逆者として指名手配され、ジニは自分のすべてをかけた運命の選択を行う・・・。
ソン・ヘギョ(ファンジニ役)

ソン・ヘギョ(ファンジニ役)

ユ・ジテ(ノミ役)

ユ・ジテ(ノミ役)

リュ・スンリョン(郡主役)

リュ・スンリョン(郡主役)

Q.ドラマのイメージを期待してみると、ずいぶん違うというか・・・?
監督: この作品では足りない点をあげるとしたら、監督の演出力のようです・・・俳優は皆さんすばらしい演技を見せてくれました。この作品は北朝鮮の作家ホン・ソクチュン氏の「ファンジニ」をもとに描いたもので、ドラマ放映前にそれは決まってましたし、ドラマとは初めから違う方向で考えていました。また今まで都市を背景にした作品が多かったですが、この映画も時代背景は16世紀ではあるものの、その時代の都市をイメージしてつくりました。セットや衣装、髪型などをみればその違いが分かると思いますが、例えば衣装には民俗的なイメージの赤は使わず、青や緑、黒といった都市的な洗練されたイメージを表現しました。

Q.演出をしながら苦労した点は?
監督: 上・下巻に及ぶ長編小説「ファンジニ」をたった2時間の映画にまとめるのは大変で、足りない部分もあるかと思います。でも偉大な原作小説を汚さないよう、原作の内容に忠実に従うように最善を尽くしました。ファンジニを描いた作品が今までたくさんあり、そのイメージに大きく外れることなく違うファンジニを描くのに苦労しました。
Q.ドラマが先に放映されましたが、それに対する負担は?
ソン・ヘギョ: 撮影のためにすべて観ることはできませんでしたが、時間があるときはいつも見ていました。もちろん、ドラマ「ファンジニ」が放映されると聞いて、負担だったのは事実です。でもドラマと映画で描くファンジニがまったく違ったので、逆に安心しました。ドラマでは妓生「ファンジニ」の華麗さを中心に描かれていますが、映画は「ファンジニ」の人間的な姿を描いていて、そのシナリオ通り演じればいいんだと・・・。

ユ・ジテ: 最近は最初の30秒で刺激がないとつまらない映画だと評価する方もいますが、この作品をご覧いただければ分かるように、完成度も高く、ストーリーの展開部のつなぎもポイントを抑えた配置になっています。またソン・ヘギョさんの演技もすばらしいし、郡主役のリュ・スンリョンさんのカリスマ的な演技もすばらしかったと思います。
Q.映画「ファンジニ」の魅力は?
ソン・ヘギョ: 今までのファンジニは、華麗な妓生、女性としてのイメージが強調されることが多かったと思いますが、この映画では私たちと同じように愛する家族がいて、愛する人がいて、その人たちのために、そして自分の運命に苦しみながら生きている、そんなファンジニの人間らしい姿がとても魅力的な作品です。

ユ・ジテ: ノミはもともと実在人物ではなく架空の人物じゃないですか。だからユ・ジテならではのノミを表現するために、精神と肉体を集中して、「女として一度は抱きたい男」、そんな魅力的なノミを演じるよう努力しました。ご覧になった方はどう感じたかはわかりませんが・・・皆さんがその魅力を感じなければ、仕方のないことですけどね・・・(笑)
(リュ・スンリョン)ユ・ジテ氏は撮影トラックにベンチプレスを積んで、時間があるといつも体づくりに励んでいたほどですから(笑)
Q.外国人がこの作品を見たときに、どう感じて欲しいですか?
ソン・ヘギョ: もちろん、興味深くご覧いただければと思います。スタッフも俳優たちも7ヶ月間この作品に集中して、一所懸命努力してつくりあげた作品です。良い評価をしていただければうれしいです。
ユ・ジテ: まず国内の方によい評価をしてもらいたいですし、それは海外の観客に対しても同じです。

Q.監督が描きたかった「ファンジニ」とは?
監督: 最初は正しく、余裕があり、心も広く、賢く、また妓生であると同時に権力ももった強い女性を描きたかったんですが、途中からは何をしたいか分からず、迷い、彷徨うファンジニを描こうとして、それをソン・ヘギョさんがしっかり理解して、すばらしい演技をしてくれました。

Q.映画撮影時に苦労した点は?
ソン・ヘギョ: 最初は歴史ドラマのセリフの言い回しに慣れなくて苦労しました。でも撮影を重ねるごとに慣れてきて、その後は他の俳優の方たちともうまく演じられました。

Q.キーセンであるファンジニのイメージからいうと、観客的には露出シーンなど期待する部分もあったと思いますが、映画の中ではあまり出てこなかったですよね?
監督: 逆に妓生のイメージによって、この作品におけるファンジニのイメージを壊したくなかったので、初めからベッドシーンや露出シーンなどの細かい描写は入れないつもりでした。その行為よりも、その後の過程や結果が重要なわけで、表情のクローズアップのカットを多くするといったカメラワークや、音楽を効果的に使って表現しました。

Q.印象に残っているセリフは?
ソン・ヘギョ: やはり・・・最後の方でサト(郡主役)に言うセリフで、 「キーセンを抱くのにこんなに苦労する男がどこにいるんです?!」といったシーンがもっとも印象に残っています。
ユ・ジテ: 「心の中に痛みを抱いている」というセリフです。痛みを心の中に抱かなければ、その痛みを感じることもなく、心に痛みを抱くから、痛みを感じるというところです。
リュ・スンリョン: セリフではないですが・・・、ジニを打つときに自分でも知らないうちに「ハン・・・」と息を漏らしたシーンが印象に残っています(笑)。

ソン・ヘギョはこの作品が映画2作目ということもあり、女優人生を掛けて?!撮影期間中は笑顔を見せないほど真剣に演技に没頭したそう。特に映画の中でソン・ヘギョが被っていたカツラはなんと!重さが5kgもあり、15時間ほど被ったまま撮影したりと苦労も多かったよう。また今まで何度か映画の役柄に合わせて体型を変えてきたユ・ジテは、今回野生味あふれる筋肉モリモリボディで登場。激しいアクションシーンも、背の高さのために(ちなみにジテ氏は 188cm)代役を使えないので、トレーニングを積んですべて自分でやったそう。6月6日に公開予定のファンジニ、興味のある方はぜひ劇場に足を運んでみてくださいね。以上、ソウルナビでした。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2007-05-28

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