オセロの留学特派員レポート・第2回「日本を学びたい!!」

早いもので、もう1学期が終わってしまいました。韓国語教育院だけでなく、大学の前期も同時に終了…大学の講義?!そう、私は実は大学の講義も受けているのです。受けている授業は「日本語入門」と「日本文化の理解」。
今回は私が前期に受けていた講義と私の考える韓国人の日本への関心について報告したいと思いま~す!!
ちなみに私の専攻は経済・経営。日本語専攻でもないのに、どうして日本人が日本の授業を??理由は簡単。韓国語能力がまだ専門の講義が聴けるレベルじゃないから…うう。先生も、日本人がいてくれると韓国の学生が生の日本語や日本文化を知るいい機会になると、喜んで受け入れてくれました。
私の通う韓国の大学は1つの講義が1週間に2、3回あります。日本で通っていた大学では第二外国語以外は1週間に1回なので、このシステムには感心しました。1週間に1度では前回の授業内容を忘れてしまい、テスト前にだいぶ苦労したので…。
<教科書:中に貴の花が、、、>

<教科書:中に貴の花が、、、>

「日本語入門」は週2回。先生は日本語ベテランの韓国人。『あいうえお』の五十音から学び、終わりの方では難しい動詞・形容詞も習います。入門とはいえ、出てくる単語は結構難しい。ビックリしたのは《おまけコーナー》に四字熟語がズラーと並んでいたこと。『自画自賛』『七転八起』はまだいいとして、『珍味佳肴』『張三李四』…て何?!てか、日本人も知らないんじゃ??いくら漢字語のある国だと言っても、これが入門のおまけなんて、ちょっと難しい気が…。こんなの勉強するなんて、私の韓国語のほうがレベル低いんじゃないかしら、と焦ってしまいました。
最後の授業では学生が自分の部屋について日本語で発表したのですが、学生たちはたった4ヶ月の授業でそれなりに話せるようになっていて、学生たちの日本語に対する熱意に感動!!中にはしどろもどろながらも日本語で私に話し掛けてくる学生も…私は日本にいた時、韓国語で日本語の上手な韓国人留学生に話し掛けるのは恥ずかしくて気が引けていましたが、ここの学生はすごく積極的。これくらいの積極性があれば、語学は母国でなくても伸びるんだなと感心。また先生は、レポートや授業のたびにある小テストを一人一人添削して返してくれ、さらには私達の韓国語も添削してくれる、指導に熱心で親切な方でした。
私が受けたもう一つの講義「日本文化の理解」はかなり人気の講義で、受講希望生徒数が多すぎて講義数を増やしたくらい。日本へ関心のある学生の多さに驚き、また嬉しくもありました。この講義は先生の日本体験談講演会のような授業で、テキストもなく、初めの方はひたすら先生の話を聞いていました。時々、日本の「大奥」も見たり(侍の頭を見てみんな笑っていました)。後半は5人程度のグループで興味のあることを調査し発表。「日本語入門」も「日本文化の理解」も教養科目ですが発表があったし、この大学は科目に関わらず発表が多いみたいです。
私のグループは『茶』について調べました。鍾路にある「裏千家ソウル出張所」に3、4度行き実際に茶道を習い、OHPを使って発表、発表時には抹茶を学生たちに配ると言う、かなり本格的なプレゼンでした。私は浴衣を、発表者は袴を着て、学生たちにも受けていました。他の班は、寿司について調べた班は寿司屋からユニフォームを借りてきたり、男子学生が浴衣を着たりと、先生にインパクトを与えて単位(ハクチョン)を何とか貰おうとする学生たちのアイデアあふれる楽しい講義でした。と同時に私も韓国人から見た日本文化を通して新しく知った日本もたくさんありました。
この2つの講義を通して、日本に関心を持つ韓国人学生の多さ、そしてその熱意を感じました。特に日本のメディアや漫画に関心が大きいようです。「ごくせん」や「プライド」はほとんどの学生が知っているほど人気。「スラムダンク」「名探偵コナン」などの漫画、また宮崎駿シリーズも人気のよう。これらを無料でダウンロードできる?インターネットサイトもあるからとはいえ、こんなに日本の芸能・文化を知っている韓国の学生の追及心には感心しました。
それにしても困ったことに、私はこの学生達と日本の話をほとんど出来ない。だって「冬のソナタ」や韓国の映画はそれなりに見た私は、日本の芸能からは恐ろしく遠のいていたから…逆に日本に関心を持つ韓国人の中に「冬のソナタ」を見てないという人もちらほら。海外に関心をもつあまり、自国のことについてよく知らない…これってなんだかおかしな話。とりあえず日本に関心を持つ外国人に日本のことを教えるためには日本のドラマも見なければ…と思い、韓国人の友達に「ごくせん」を借りて、日本のドラマも見始めたオセロでした。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2004-06-30

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