はなの留学特派員レポート・第3回「クラス分けのお話」

第3回「クラス分けのお話」

高麗大学では7月5日(月)から夏学期がスタートしました。夏学期は通常の授業のほかに、夏だけの短期コースがいくつか開設されていたり、普段は別に授業を受けている交換留学の学生たちがクラスに入ってきたりと、語学センターはとてもにぎやかです。
私は今回4級で授業を受けています。お気付きの方がいるかもしれませんが、前回の春学期、私は2級で授業を受けていました。そう、私は飛び級をしたのです。飛び級をした理由として、私は今年の4月から1年の予定で韓国に来ていて、1年の間に6級まで行って卒業をしたいと思ったからです。6級まで行くことに大した意味はないのかもしれませんが、せっかく韓国まで来て勉強しているのだから、何か明確な「やった感」が得られるものが欲しくて、6級の卒業を目指しています。この特派員レポートの最終回には良い報告が出来るよう期待していてください!
飛び級試験についてですが、まず飛び級をする前のクラス(私の場合は2級)で、全ての科目(イルキ(読み)、スギ(書き)、トゥッキ(聞き)、マラギ(話し))の成績を90点以上のAを取り、先生に推薦してもらう必要があります。この成績はテストの良し悪しはもちろんのこと、授業態度(発言や出欠席など)も含まれます。私はテストの点数自体は90点に届かないものもありましたが、皆勤賞を取って、毎日真面目に授業に出ていたので、それも成績に加味されたと思います(大学生の時は毎日なんて学校行ってなかったのにな・・・真面目になったもんだ)。この成績の条件を満たして、初めて飛び級試験を受けることが可能になります。そして夏学期までの約2週間の休みの間に、ひたすら勉強します(←ちょっとオーバーに書いています。実際は3級の文法の教科書しか読んでないし、旅行にも行ったし・・・)。
今回は7月1日の夏学期のオリエンテーションと同じ日に行われました。まずはペーパーでイルギ(読み)スギ(書き)のテストをやります。テスト時間は1時間。最初から知らない単語が盛り沢山で、かなり苦戦しました。そしてトゥッキ(聞き)マラギ(話し)の試験は、先生とのインタビューで行われました。インタビューでは「何故4級に行きたいのですか?」という質問から始まりました。そして次に「パビョンという言葉は知っていますか」と聞かれました。私は初めてこの言葉を聞きました。この単語「派兵」という意味です。インタビュー中に先生が「韓国はイラクに軍隊を送っています。その意味です」と説明してくれましたが、続けて「日本もイラクに軍隊を送っていますが、そのことについてはどう思いますか?」という質問が来ました。「ひょえー!」と思いながらも自分の意見を言って、テストは終了。そう、3級以上では新聞読解の授業が加わるために、初級クラスでは学ばなかった難しい単語を沢山習い、そして自分の意見を述べる能力も求められるのです。自分では全く手応えがなく、落ちると思っていたのですが、晴れて4級に進級することが出来ました!しかし、さすがに4級ともなると授業は難しく、2級のように楽しむ余裕はちょっとありません。いや、楽しいんですけど、イルキ(読み)の文も長くて知らない単語がほとんどだし、スギ(書き)の教科書も2ページまるまる空欄だったりして「そんなに書けん!」と授業と格闘しております。
<教科書>

<教科書>

<成績表>

<成績表>

留学を考えると、やはり自分がどのレベルで勉強するかということが気になりますよね。高麗大学の語学センターは1級から6級まであって、1級が一番下で6級まで行くと卒業証書がもらえます。これは他の大学とだいたい同じだと思います。
学校へ入学するとき、授業の数日前にオリエンテーションがあって、この時にクラス分けテストがあります。テストは筆記で簡単な自己紹介文を書いて、その次に先生とのインタビューを受けます。でも、この自己紹介、学校に入学願書を出す時も書きました。「また書くのかよ!」と思いましたが・・・。インタビューでは、「なぜ韓国語を勉強しようと思ったのか」「周りの人はそのことに対して何と言っていたか」「韓国と日本では何が違うか」などを聞かれたような記憶があります。またリストの中から自分の名前を見つけ、その番号を読まされました。今思うと、数字が読めるかどうかのテストだったのだと思います。
授業の初日にクラス分けの発表があり、それを見てみんな教科書を買います。こんなことを言って良いのか分かりませんが、正直このクラス分け、けっこう適当だと思います。何故かというと、1、2回授業を受けてクラスを変わる人がかなりいるからです。クラス分けテストで2級になったのに、1級に自ら下がった人をかなり見かけました。クラスを下げた友人曰く、2級の授業を受けても先生の言っていることがさっぱり分からなかった、というのです。また、より基礎から学びたいという理由でクラスを下げる人もいます。そしてクラスを上げる人も当然います。クラスを下げる場合は、自己申告だけで下のクラスに行くことが出来ますが、上のクラスに行く場合はテストを受けます。私の見聞きした感じでは、1級にはハングルを書けない全くの初心者から、2級から下がってきてある程度出来る人、文字は分からないけどしゃべるのだけは達者な在外同胞などまでがいて、随分バラエティーなようです。2級以上になるとクラス内のばらつきはそんなに多くはない気がします。
私は、日本にいる時は3級からスタートできたらと思っていたので、クラス分けで2級になった時は少しがっかりしましたが、実際には2級からで良かったと思います。というのも2級の少し余裕がある状態で学校や授業の進め方の雰囲気をつかめたので、いきなりイッパイイッパイにならずに済みました。3級を飛ばして4級で勉強している私は言うまでもなく、2級から3級に上がった前学期のクラスメイトたちも大変苦戦しているのを見ていると、いきなり入学して3級に行かなくて良かったなと思います。
日本人の場合、大学で韓国語を専攻している人などは別として、1,2級からスタートする人が多いように見受けられます。でも、噂によるとNHKの講座だけで5級に入学した日本人がいるらしいので、日本でソウルナビを読んで、留学を考えている人は日本での勉強も頑張って来て下さいね~。以上、クラス分けレポートでした。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2004-07-21

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