オセロの留学特派員レポート・第7回「自分の韓国語能力を知りたい!!」

第7回「自分の韓国語能力を知りたい!!」

ということで、受けてきました、韓国語能力試験(Korean Proficiency Test ; KPT)。これは始まってまだ歴史の浅い試験で、今回で第8回目。1年に1度し実施されていません。今年は韓国では9月11日にありました。海外では9月11日にアメリカ、モンゴル、オーストラリア、ブラジル、ベトナムで実施され、9月12日に日本、中国、ロシア、カザフスタン、キルギスタン、ウズベキスタン、ドイツ、タイ、カナダ、イギリスで実施され、韓国も含めると世界16カ国で実施されました。
級は初級である1級から最高6級まであり、それぞれ語彙・文法、書き(スギ)、聞きとり(トゥッキ)、読み(イルギ)の4部門で構成され、各100点、計400点満点のテストです。各部門40%以上取らなければならず、全体の60%以上で合格です。問題数は各部門30問ずつ、ほとんどが4択問題で、時間は語彙・文法とスギあわせて90分、トゥッキとイルギで90分の計3時間。奇数の級は午前中、偶数の級は午後と時間帯が違うので、前後の級なら併願も可能です。韓国では1級当たり3万ウォンでした。
申請は実施日のだいたい2ヶ月前から始まり、期限は1ヶ月前まで。日程は年によって異なるので、韓国教育課程評価院HP(www.kice.re.kr)で確認して下さい。このサイトから願書をダウンロードすることも出来ます。(書店でも申込受付はしています。語学学校の生徒なら学校ごとにしてくれます)
当日必要なものは、受験票と身分証明書、コンピューターペン(と書いてあるけどただの水性ペン?)と書いてありました。
それでは、実際の試験がどのように進んでいったのか、ハプニングを交えて報告します。かなり韓国らしさのにじみ出る試験だったように思いますが・・・。ちなみに、私は今回語学堂3級を終了したので、3級を受けました。

☆受験会場の校門にて

新村から地下鉄で30分ほど行った所にある教大(キョデ)が今年のソウルの試験会場。私たちの受ける3級は朝9時から開始だったので、余裕をもって7時半に集合し出発。友達が受験票を忘れ、取りに帰ったのを笑っていたら、私は財布を忘れていて、身分証明証を忘れていました・・・。その旨を監督に伝えると、『ケンチャナヨ』という返事が。実際に確認する時にも、身分証明書は誰も確認されていませんでした。やはり韓国・・・。
教大に入ってすぐ目についたのがコンピューターペンを売る人。コンピュータペンというのがどういうものか分からず、持ってないからと取りあえず買ってみました。1本500ウォンのペンを1,000ウォンで買わされ、ペン売りのおばさんに持ってない人は買えといわれ修正ペン付きで5,000ウォンで購入した友達も。しかし、やはりここは韓国。実際コンピューターペンは試験会場で貸し出してくれ、しかもその試験で間違っても修正液は使えないとのこと。友達のコンピューターペンは液漏れするし・・・。こんなところでひっかかるなんて!!みなさん、コンピュータペンは持って行かなくても、貸してくれるので、焦って買わないように!!
【友達が購入したペン】

【友達が購入したペン】

【試験会場で貸してくれるペン】

【試験会場で貸してくれるペン】

☆9時~10時半 語彙・文法、スギ

この時間のハプニングは、まず、間違った答えを塗りつぶしてしまった時。ペンで塗りつぶすので修正がきかず、修正ペンも使えないので、解答用紙を代えるよう監督にお願いしました。しばらくして解答用紙の番号が合わないなと思っていたら、なんとそれは4級の解答用紙!!慌てて監督にその旨を伝えると、3級の解答用紙がもうないから、最初に使っていた4級の解答用紙に続けて解答しろとのこと。間違った答えに×マークをして、正しい解答を書けば後で監督が伝えておくと言いました。
不安なまま解答を続けていた私は、意地で朝買ったペンを使っていました(せっかく買ったのに使わないのは悔しくて・・・)。そして60問中45問解いた私に、監督から『試験場で貸し出すペンに換えなさい』という注意が。朝買ったペンも確かにコンピュータペンと書いてあるのにどうして?! しかも余分の解答用紙はないので、やはり続けて解答しろと言われました。ペンを換えろと言ったのに、このまま続けて解答しても良いのか聞いたところ、『ケンチャナヨ』と言う返事が。全く信じられませんでした。が、時間も無いので取りあえず解答を続け、提出時にもう一度大丈夫か確認して、試験会場を出ました。ああ、本当に不安。
【試験教室の様子】

【試験教室の様子】

【試験なのにこの黒板・・・】

【試験なのにこの黒板・・・】

☆ 30分休憩

トイレ休憩。お菓子やジュースを飲んで一休み・・・

☆ 11時~12時半 トゥッキ、イルギ

この時間は解答方法については問題なく進みました(最初の時間に問題が起こりすぎただけ??) イルギが思った以上に時間がかかり、焦りましたが・・・。終了5分ほど前からキョロキョロしている人がいたのはちょっと気になりました(監督から注意を受けても回りを見ていました。しかも一人でなく数人・・・)。こんな公式のテストで堂々とカンニングをしようとするなんて、日本ではあまり考えられないですね(そういえば日本語能力試験の監督をしたときもこういう外国人がいてビックリした経験が)。

こんな風にハプニングに追われバタバタと終わっていった第8回KPT。テストで実力が発揮できたかどうか以前に、あの解答用紙で合格出来るのか疑問でたまりません。今回の題は韓国語能力を知りたいですが、私は正しい自分の能力を知ることが出来るのでしょうか・・・?それとも運の無さもの実力の1つ?
発表は11月1日。その日まで楽しみに、結果を待ちたいと思います・・・。

日本ではKPTはどんな感じだったんでしょうか?まさか校門でコンピューターペンを売ったりはしてませんよね?韓国と同じようにペンで解答するのでしょうか?受けたことのある方、是非教えて下さい!!
そして、来年韓国で受ける皆さん、コンピューターペンに騙されないように気を付けて下さいね!!

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2004-09-15

ページTOPへ▲

その他の記事を見る