オセロの留学特派員レポート・第10回「トンアリ活動を知りたい!!」

第10回「トンアリ活動を知りたい!!」

「韓国のトンアリって何するの?」「オセロはただテコンドーしてるだけ?」
最近そんなメールをちらほらいただきます。日本のサークルと同様、韓国のトンアリも様々な活動をしていますヨ。ということで、今回は今学期に入って行ったテコンドー部の活動をいくつか紹介したいと思います。このレポートで皆さんも西江大のテコンドー部の活動を体験して下さい!!

★ 9月4日 ~開講パーティ(ケガンパーティ)~

高校と呼ばれるほどレポート、発表の多い西江大。さらに練習も厳しいテコンドー部は(おそらく)文武両立のため、普段はあまり飲み会をしません。しかし学期の初めと締めは大きな飲み会が開かれます。今回はその中の後期の開講での飲み会。サボンニム、OBも呼び、30~40人近い人数が集まります。3次会まで飲んだ後、最後はカラオケ(ノレバン)で締めくくるのが定番で、今回は午前4時ごろに終了しました。これから勉強に忙しい毎日が始まり、しばらく飲み会がないことを分かっているからか、みんなよく飲むよく飲む…。

★ 9月17日、23日 ~サッカー大会in体育祭~

韓国のお盆(チュソク)の前に西江大で開かれた体育祭。この中のサッカー部門に、私たち女子テコンドー部は出場しました。最近増えた女学生達のおかげで、何とか1チーム結成。そして一週間の特訓の末、なんと優勝!!決して強かったわけではなかったのですが、相手チームが私たちが着て臨んだテコンドーのユニフォーム(ドボク)に怖気づいたのか、それとも男子テコンドー部の熱烈な応援に驚愕して試合に集中できなかったのか…。
終了後、優勝祝いにサボンニムがご馳走してくれたテジカルビがいつもに増しておいしかった~。こういう時に必ずサボンニムがお肉をご馳走してくれるのもテコンドー部の魅力でしょうか…
ところで、優勝景品は大学の近くにある居酒屋(スルチプ)の5万ウォン割引チケットで、軍隊に行く後輩の送別会で使用されました。

★ 9月24日 ~テコンドーのオッパの家訪問~

新村から地下鉄とバスで2時間ほど行くと、そこはおいしい空気と広大な田畑の広がる忠清道のある田舎。この日は農業を営むテコンドーのオッパの家を訪問しました。しかし、前日に気まぐれに決定した計画性のない訪問だったため、4人しか集まらず…。思いついたらすぐに実行してしまうところは、さすが韓国。
ところでこのお家、他の家とはちょっと違います。何がって、まず鹿がいるのです!!角を売るために育てていると話していました。そして、家にチムチルバンがあるのです!!家の中にあるために狭いけれども施設は本格的。
他に、ナスやコチュ、白菜等の野菜を庭で育てていて、一人暮らしの子に好きなだけ持って帰れと話すほどたくさん栽培していました。夜は、外で豚の首の肉(モクコギ)を網で焼き、オッパのお母さんが作ってくださったユッケジャンと共に、月を眺めつつ贅沢な夕食を頂きました。外での焼肉はやっぱり最高!!

★ 10月9日 ~テコンドー部OBの子供・一歳の誕生日(トルチャンチ)~

韓国では子供が一歳になると、トルチャンチというお祝いをします。
テコンドー部のOB及び韓国語教育院の事務職員であるオッパの子供が一歳になり、韓国語教育院のある建物の3階の会場でトルチャンチを開きました。まずご飯を食べ、最後に子供の前に鉛筆や糸等を置き子供に拾わせその子供の将来を見ます。私の知っている限りでは、鉛筆を選ぶと頭のいい子に育ち、糸を選ぶと糸のように長生きするらしいのですが、その子はなんと、マウスを選択。マウスは何なんだろう…。コンピューターエンジニアになる、とかかな?また、事前にお客に子供が何を拾うか投票してもらい、当たればプレゼントも贈呈していました。
ちなみにオセロもこれをしたことがあります。私は鉛筆を拾いました。日本でも他にする所はあるのでは?意外なところで日韓行事の共通点を見つけました。

★ 10月25日 ~ケーブル放送撮影~

私にとっては生まれて初めてのテレビ撮影!!この日はテコンドー部にケーブルテレビがやって来ました。ある放送局の方がテコンドー部のオッパのサイワールド(注:個人用ミニホームページのこと)を見て撮影させてほしいとメッセージを残したのがきっかけ。そのため普段は靴やドボクが散々している部室(トンアリバン)を事前に大掃除。お陰で今までになく清潔なトンアリバンも実現しました。
ところで、撮影の中に、『私たちが選ぶ料理の才能がありそうな韓国の芸能人ベスト5』というのがあったのですが、投票などはせず、適当に順番を決められ、「じゃああなたは4番目に2位の人の名前と選んだ理由を話してね」という具合に説明を受け撮影されました。なんて適当な番組…ケーブルだから?そして私は日本人だから…ということで、ヨン様と言うことに決定。理由は女性に対して優しく日本でも人気のヨン様だから同じように料理も優しくしてくれそう…でした。う~ん。
その後は、先輩たちの型披露、試合の様子を撮影し、約1時間半に渡る撮影は終了しました。

…こんな感じでテコンドー以外の活動も行っている西江大学校テコンドー部。最近は女学生が8人に増え、男女共に1年生の比率が増し、私が入部した頃とは雰囲気もだいぶ変わってきました。男学生しかいなかったころは厳格な部活という感じだったのが、最近は練習が少し甘くなったような。また1年生が増え、MTや学校行事へ参加することもあり、活動の幅が広がってきました。入部当時の厳格な雰囲気が懐かしい気もするけど、また厳しい練習に戻るのは正直キツイなとも思う今日この頃。そして、活動が増えるにつれ学生との繋がりも深くなり、外国人と韓国人という境界が無くなってきているような気がします。まだまだ日韓の違いは感じるけれども、それは【文化の違い】というよりはだんだん【個人の違い】というような感覚になってきています。おんなじ状況でも、この韓国人はこうするけれども、あの人はこうするな、みたいな。以前は韓国人という一括りで捉えようとしていたものが、一人一人個人として見えてきたのは私の中では大きな成長だなと思います。考えてみれば当たり前のことなんですけどね。
残りの留学生活2ヶ月、活動的になったテコンドー部で、テコンドーはもちろんそれ以外の活動も通して韓国の様々な面を学び感じていきたいと思うオセロでした。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2004-11-03

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