はなの留学特派員レポート・最終回「最後の留学レポート~6級まとめ」

最終回「最後の留学レポート~6級まとめ」

みなさま、アニョハセヨ!春の陽気漂うソウルより、"最後の"留学特派員レポートをお送りします。昨年(2004年)の春より高麗大学の韓国語文化センターへ留学し、晴れてこの3月、卒業となりました。今回は6級の出来事を中心に、この1年のまとめをしたいと思います。
寒い、寒いとは聞いていたが、本当に寒かった冬学期。気温もさることながら、この時期は大学生達も冬休み中のため、学校自体も活気がなく、なんとなく寂しい雰囲気でした。しか~し雪が降ると、学校はとてもかっこいい!(写真参照)。機会があれば、皆さんも来年、雪の高大を見に行ってみてください。
冬学期最初のイベントはソル(お正月)を前にした「ミンソクノリ」です。韓国の伝統的な遊びを体験するイベントです。韓国版双六とも言える「ユンノリ」、シーソーみたいな板の両端に乗って跳びあう「ノルティギ」、コマ回しや、餅つき、韓服を着ての記念撮影などなど…その他もろもろ。そしてこの日は、先生達もみな韓服を着てとてもキレイでした。でも、とても寒そう~。お昼は学食でトックッという韓国版お雑煮がふるまわれ、美味しく頂きました。
冬学期の遠足はソウルランドでした。夏学期も行ったので、「また行くのか…」という気もしたのですが、冬のソウルランドの目玉は「ヌンソルメ(=そり)」でした!「そり」なんて乗るのは子供の時以来でしたかが、これが結構スリル満点で面白い。それから、ソウルランド内の凍った川を板に乗っても滑りました。この時一番上手に滑っていたのは、担任のオ・セイン先生でした。アトラクションはやはり寒くて、いくつか乗ってギブアップして帰途に着きました。
6級のハイライトは卒業旅行!行き先は「安東(アンドン)」でした。学校から貸切バスに揺られること約4時間。着いたところは…とても田舎でした。初日の昼食は安東名物のコドゥンオ(=サバ)料理でした。干物と煮物の2種類の料理で出てきたのですが、二つともとても美味しかったです。
ご飯を食べた後に向かった場所は「陶山書院」。ここは朝鮮時代の儒教学者ゆかりの書院なのですが、ここがなぜ有名かというと、1,000ウォン札に載っているからです。さあ、みなさんも1,000ウォン札の裏と写真を見比べて見ましょう!
1日目の観光はここまでで、私達は宿へと向かったのですが…。到着してびっくり、周囲にはその家1軒だけで、何もない。川と山だけで、とても静かな所でした。川は凍っていて、最初は恐る恐る氷の上に乗っていたのですが、そのうちみんなスケートリンクにいるようにスイスイ滑り出しました。そしてこの時、誰よりも子供のようにはしゃいでいたのが担任のオ・セイン先生!1人でどんどん遠くまで行ってしまいました。
そしてこの日の夕飯はその宿で食べたのですが、これがまた美味しい。1年間韓国にいてこんなに美味しい韓国料理は食べたことがない!ってくらい美味しかったです。宿のご主人いわく、全て手作りで調味料、味噌や醤油なども全て自宅で作っているとか。まさにwell-beingを地で行くお宅でした。因みにこちらのお宅、何百年という歴史のある両班の血を引いているそうです。この日の夜は、みんなでゲームをしたり、手品を披露しあったり、語り合ったりして、更けていきました。
旅の2日目、まず向かったのは安東焼酎の工場でした。見学はさておき、最後に待っていたのは試飲。下戸で体がアルコール探知機のように微量のアルコールでも反応する私ですが、せっかくの機会なので飲んでみました。がしかし、飲み込む以前に、喉のところが焼けるように痛くなり、飲めませんでした。聞いたらアルコール度数が40度もあるではないですか!私には自殺行為のようなお酒です。でもみんなは、ソウルで買ったら高いからと言って、工場で焼酎買っていました。美味しかったのかな~?
焼酎の工場の次は仮面博物館。そしてその近くには有名な河回村(ハフェマウル)があります。河回村は朝鮮時代の家屋がそのまま残っていて、しかもそこに今も人が住んでいます。まるでタイムスリップしたような感覚にとらわれます。大きなお屋敷も多く、「ザ・両班!」という感じでした。
この日のお昼は、これまた安東名物のチムタック。醤油で甘辛く煮た鶏肉料理なのですが、ピリッと辛くもあり、ご飯との相性抜群の料理です。
旅の最後は、韓紙工場でした。工場見学ってなんでこんなに楽しいのだろうか。物が出来上がっていく工程をみるのは、とてもワクワクします。韓紙工場で一番びっくりしたのは、韓紙を使った工芸品でした。韓紙の絵葉書やボックス、ランプや洋服まで、なんでも紙で作ってしまいます。色も鮮やかで、お土産に適したものがたくさん売っていました。
そんなこんなで、またソウルまでバスに揺られ帰って来て1泊2日の旅は終わりを迎えました。韓国は、ソウルは大都会ですが、ちょっと地方に行くと、とても田舎で、空気もきれいで、人も素朴で、ソウルとは全く違う雰囲気を味わえます。韓国へ長期滞在される方は、是非あちこち旅に出てくださいね!
6級の授業の方はというと、扱う内容が法律、政治、経済と難しくなり、「死刑制度の是非」について討論なんかしちゃったりします。それから5級と同じく課題発表と新聞発表はあるのですが、それにプラスして「プロジェクト」と言ってチーム発表もありました。しかもこの発表、5級の生徒や韓国語文化センターの偉い先生達も見に来るというもので、3ヶ月間、この発表の準備に追われていました。しかし、発表の準備を通して、韓国の検索サイトも使いこなせるようになったり、図書館にも通ったりと、韓国語の理解を深めるのに良い機会になったと思います。
3月25日、私は無事、高麗大学韓国語文化教育センターを卒業となりました。昨年の4月に2級から始め、途中3級を飛び級し、1年間で6級までを終えることが出来ました。この1年、授業のみならず、いろいろな行事、それから韓国で出会った沢山の友達を通して、韓国語、それから韓国について学ぶことが出来ました。1年間、本当に充実していました。 私の留学レポートは、今韓国にいる留学生、これから留学を考えている人へ参考になったでしょうか?留学とは関係なくてもソウルナビ読者へ、韓国の留学生活が上手く伝わっていればと思います。
最後に1年間の韓国留学生を支えてくれた全ての方に感謝をしながら、このレポート終えたいと思います。ありがとうございました!

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2005-03-30

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