fuktokさんのソウル夫婦旅行日記

夫婦2人で本場の韓国家庭料理と豚カルビを満喫!

本場の韓国家庭料理と豚カルビを満喫することを目的として、2月3日から5日まで、2泊3日でソウルを訪問した。計画当初、案内をお願いしていた知人のSさん(仁川に単身赴任中)が所用のため、同時期に帰国することになり、結局夫婦2人だけの行動となった。

宿泊は、短い滞在期間をフル活用するため、2泊ともソウル観光に便利な市内中心地:明洞地区の老舗世宗(セジョン)ホテルのスタンダードツインをネットで予約した。このホテルは2年ほど前に一度宿泊して、交通に便利で、雰囲気も良い記憶があったので選択したが、今回も部屋のアップグレード(スタンダードから南山タワーが正面に見えるスーペリアに)をしてくれて、印象がまた良くなった。
日程

2月3日(土)第1日
● 朝6時前に起床し、車で東名高速のICに向かう。いつもながら、仕事でないときは、どんなに朝が早くても気分爽快である(笑)。空港行きのバスは定刻に出発、東名も比較的空いていて、出だしは快調、2人で色々と話しているうちにバスは08:40定刻に名古屋空港(セントレア)に到着。

● 出発フロアでは最近出来た自動チェックインのおかげで手続きも並ばずに終了、荷物はソウル到着時の時間節約のため、機内持ち込みだけとした。(バッグは1個10kg制限のところ、12kgあったが、2人分ということでOK。)

● 前回の台湾旅行時と同じくカードラウンジで休憩。座ってビールを飲み、ゆったりする。9時半前にラウンジを出て、4Fの売店で妻の買物を済ませ、出国安全検査場に向かう。検査レベルはかなり低く、ポケットのコインもOKだった。出国審査を済ませ、免税でグレンフィデックのPETボトルを買って、搭乗ゲートに向かう。全日空 NH941便 10:30発、予定通りである。座席もネット予約で確定しているので全く問題なく、妻を窓側にして右側前部の席に並んで座る。幸い、搭乗率は半分程度で、隣の席も空いていた。
● 定刻に離陸した便は、伊勢湾から長良川河口、琵琶湖、若狭湾、鳥取県東部の海岸を抜けて日本海に出て、一路ソウルを目指す。海上はほとんど雲もなく快晴。まもなく軽食(ミニおにぎりとサンドイッチ)が出て、ビールを注文する。妻は紅茶。ANAの機内食はあまり良くない。おにぎりの米がぼそぼそだった。食事が終わるころ、韓国上空(慶州辺り)に入り、定刻より20分早くインチョン(仁川)空港に着陸した。気温は3℃とのアナウンス。飛行機を降りて入国審査に向かう途中、トイレに寄ったついでに荷物のチェックをして、財布がないのに気づく。アッ!座席のポケットに入れたまま出てきてしまった!あわててゲートまで戻るが、ドアはもうロックされている。たまたま通りがかった空港職員らしい男性に、財布を忘れたことを伝えると、ドアを開けて探しに行ってくれた。ただしドアの外で待てとの指示で、自分が探しに行くことはできない。待っている時間がとても長く感じる。実際には3,4分くらいだっただろうか、さっきの職員とANAのCAが一緒に出てきて、財布を渡してくれた。ホッと一安心。通路の先で待っていた妻に追いつく。

● 入国審査の列はもう、ほとんど人がいなくなっていたが、なぜか処理が遅い。結局我々が最後のような感じで通関フロアに下りる。チェックイン荷物はもう出てきているようだ。機内持ち込みだけの我々は税関職員にカードだけ渡し、ノーチェックで外に出る。11番出口の付近だった。事前に調べておいた外換銀行の両替所がある4番出口まで移動し、とりあえず1万円だけ両替する。残りは、市内の公認両替所の方が率が良いので、そちらで替える予定だったのだが、あとでこの選択に問題があったことが判明する。ともかく、ソウルナビのクーポンで両替手数料を割引いてもらい、ソウルのガイドマップも貰って、次は市内、明洞までのバスチケット購入である。両替所の隣のバス切符売り場に行き、クーポンを見せて「明洞往復、2人分」と慣れない韓国語で言ったところ、カウンターの娘は黙って隣の娘の方に首を振った。そちらの娘は日本語が出来るということらしい。ともかく、1枚1000ウォン引きで4枚の切符を買い、外に出ると、乗り場5Bから丁度、バス(路線605−1)が出ようとするところ。急いで呼び止め、バスに乗る。ラッキー! 

● バスは12:48に5Bを発車、12Aでも客を乗せ、直行で麻浦(マポ)、孔徳(コンドク)経由、ソウル市内明洞ミョンドン地区の世宗ホテルに向かう。渋滞がなければ、1時間程度の行程である。この日も途中大きな渋滞はなく、ソウル近郊の道路は広く片側4車線あるのでバスは時速100キロ以上で飛ばす。途中金浦空港横を通過し、ヨイドをとおって麻浦、孔徳で停車する辺りまでは順調に来て、ソウル駅の辺りから少し渋滞したが2時前に無事ホテル到着。フロントで予約確認書を出してチェックイン手続きをする。料金は日本でソウルナビに先払いしてある。フロントマンは日本語が堪能で、全く問題ない。すでに書いたように部屋をスタンダードからスーペリアに変更してあると言う。これには、仔細があって、日本から事前にネットでホテルのメンバー登録をしたついでに、「出来れば眺めの良い上方階の部屋にして欲しい」と書いておいたのが功を奏したのだと思う。直接「アップグレードしてくれ」と書かなかったところがミソ(もちろん、「眺めのいい部屋」はスーペリアしかないことは知っていた)。

● 空港での失敗はあったが、計画通り2時に部屋に入り、荷物整理してお茶を一服。さあ、いよいよソウル観光開始である。当初の予定では、ホテルからタクシーで仁寺洞に行き、まずは両替をして、古宮という店でピビンバッを食べ、その後周辺を散策するはずだった。ホテル横の道でタクシーを拾い、タプコル公園の横で降りたところまでは予定通りだったが、セブンイレブンの2階にある両替所に行ったところ、なんとドアが閉まっていて、無情にも「閉店」の看板が・・・土曜は休業なのだろうか? 表の通りは人で一杯、商売のチャンスだと思うのだが・・・あきらめて善後策を検討するため、まずは腹ごしらえ。古宮の場所を探す。表通りに店のノボリを発見したのだが、それらしい入り口が見当たらない。通行中の若い女性グループに質問したら、言葉で説明しても分からないと思ったのか入り口まで案内してくれた。通りから横道に入ったビルの地下にあり、入り口は分かりにくい。店に入ると時間のせいか客はまばら、すぐに空いた席に案内される。クーポンを見せて全州伝統ピビンバッと石焼きピビンパッ、ビール1本を頼み、キャッシュが心細いので支払いはカードでと伝えたらOKだった。まずキムチなどの小皿とビールが出て来て、待つことしばし、ピビンバッの登場。お約束の写真撮影。次はよくかき混ぜて実食。見た目より量は多く腹一杯になる。室内は地下だけあって落ち着いた感じ、客も少なく、ゆったりと食事を楽しみ、カードでもきちんと5%引いてもらって満足(^0^) ついでに両替所のことも聞いたが、店員は場所も知らなかった。外に出ると通りの人ごみは更に増えた感じで、ブルガリアのスキーチームが揃いのブルゾンで歩いていたり、地元のカップルやグループ、もちろん日本人観光客も・・・ぎっしりと道路を占領して歩いている。
● 英語、日本語での説明を頼りにJCBカードでトライしたが失敗。VISAで再トライしたところ無事お札が出て来た。30万ウォン引き出して急に気が大きくなる(笑)

● 5時半、安国駅から地下鉄3号線に乗り、忠武路で4号線に乗り換えて会賢で降り、南大門市場に行く。窓口での切符購入も無事クリア、会話能力にも少し自信がつく。会賢駅を出ると外はかなり暗くなって来て屋台の明かりが輝きはじめる。ノリのり天国で海苔やひまわりチョコ、人参茶を9万ウォン買い、翌日ホテルまで届けてもらうよう手配。決して安くはないが、信用とサービスを買うつもりで払う。ただ、お店の雰囲気はあまり活気がなく、オーナー「シンちゃん」のオーラが感じられない。明洞の店が開店して、そちらにパワーがシフトしているのかも・・・
● 6時半過ぎ、南大門横のゲートから市場の外に出て崇礼門の前でお約束の記念撮影、もう辺りはすっかり暗い。夕食を食べるために市庁駅9番出口に向かう。2号線に乗って忠正路で5号線に乗り換え孔徳で下車。5番出口を上がって豚カルビで有名?な麻浦真正元祖チェデポを目指す。ソウルナビの情報がフルに役立っている。
● 通りに店の看板があり、横丁に入ったところに入り口が見える。店の外では食べ終わった客が紙コップでコーヒーを飲んでいる。この店は地元の人が安く焼肉を楽しむ店で、観光客の我々は場違いな客という引け目が多少あるが、勇気を出して中に入るとすんなり禁煙席に通された。そこは表通りから見えた部屋そのものだった。床はオンドルで暖かいが、座卓の窓側に座ると後ろの窓が換気のために少し開けてあって冷たい風が入って来る。そちらに座った妻が寒いというので途中で席を交代した。

● さて注文。ここの売り物は何といってもテジ(豚)のカルビとソグムグイ(塩味)。それぞれ1人前ずつ注文する。本当は2人前からの注文だろうが、最近は日本人客が来てこうした注文も増えているのか、何も言わずに受けてくれた。あとはメクチュ(ビール)。まずキムチ、サンチュ、ニンニクが入った皿にハサミとトングを載せて持ってくる。コンロに火を入れて、ビールを飲んでいると、お待ちかね、肉の登場。見た目はそれほど多くないが、2人で食べて十分の量だった。まずソグムグイの網焼き、塩をつけてサンチュで巻いて食べる。次に豚カルビ、こちらは味付けがしてあるのでニンニクスライスを載せて同じくサンチュで巻き、頬張る。うまい。メクチュが進む。サンチュも何度かお代わりし、メクチュも追加して、勘定は23000ウォン(約3050円)。うれし泣きのお値段である。明洞辺りの有名店で牛カルビを食べれば軽く10万ウォンを越えてしまう。
● 衣類に匂いがつくのでコートを入れるビニル袋を持参した方がよいという記事を事前にナビで読み、その忠告に従ったおかげで、翌日に匂いを持ち越すこともなく、サービスのヤクルトとコーヒーを飲んでさっぱりした気分で8時過ぎに店を出た。店員のアガシの応対は、ほど良い無関心さで、こちらが頼んだ時だけ、網を代えたり、サンチュの追加をしてくれたりで、これまた好ましかった。

● 食後は夕方の買物の続き、店の前でタクシーを拾い、ソウル駅のロッテマートに行く。ここは夜12時までの営業で旅行者にも大変便利である。シンちゃんの店で買ったノリ以外の食品を買ってホテルに帰る。主な買物は:イカのキムチ和え、牡蠣のキムチ和え、切干大根のキムチ、チヂミの粉、追加の海苔、ふりかけ、キシリトールガム、ビスケット等とホテルで飲む水とお茶。かなりの重さだったが、駅に直結しているので、持ち帰りも苦にならない。
● 無事買物も終了して、地下鉄4号線で明洞に戻り、10時前にホテルに帰りついた。

● 部屋のエアコンがなぜか26℃以下に下がらず、暑すぎる。やむなく窓を開けて外気を導入、ようやく温度が下がる。風呂に入って日記をつけ、寝る。



2月4日 (日) 第2日
● 昨晩のニンニクのせいか、夜中に体が火照って眼が覚めてから寝られず、また口の中がネバついて、何度も歯を磨いた。その後はウトウトの繰り返しで、部屋のエアコンもなぜか26℃以下に下がらず、熱すぎたので妻も疲れた様子で、目覚めが遅い。洗面と着替えを済ませ、8時をだいぶ過ぎてようやく部屋を出る。フロントに部屋の眺めが良いとお世辞を言っておいて、留守中に海苔が届くので預かってくれと頼んでから出発、さすがに外は寒いが、予想したほどではない。忠武路まで歩き角を左折してお粥の店「トンチュッ」を目指す。店はあったが、営業していない。日曜の朝で、辺りは誰も歩いていない。(あとで調べたら日曜は11時からの営業だった)。仕方ないので、来た道を少し戻って第2候補の「松竹粥」に入る。こちらはもう開いていて、日本人女性グループが2組食事していた。牡蠣と海鮮の粥を1つづつ注文、特にうまくもまずくもない。
● 朝食後、忠武路駅まで戻って地下鉄で安国に移動。地上に出て景福宮の方に歩き、角を北に曲がって民俗博物館に向かう。入り口の切符売り場の前で地元の小学生グループが引率の先生から話を聞いている。売り場に近づくともうオープンしているはずの窓口が閉まっている。門の中にいた係員に聞くと、月の第1日曜日は無料開放とのこと。我々は、景福宮、古宮博物館とセットで3000ウォンの切符で廻るつもりだったので、特にうれしくもない。
● 館内に入り、音声ガイドを借り、コートをロッカーに入れて見学開始。内部はフラッシュ禁止だが撮影はOK。第1、第2、第3と展示室を順に見て廻る。音声ガイドのおかげでよく理解できる。1箇所の説明が10秒程度と短いのも良い。結局約2時間半じっくり展示を見て廻った。貴重な芸術品等があるわけではないが、ジオラマを多用して韓国の生活文化(衣食住やお祭り)が分りやすく展示され、予想以上に中味の濃い内容で、勉強になった。
● 12時に博物館を出て、毎正時に行われている景福宮の衛兵交代をちょっと見る。終わって光化門外の「正統参鶏湯」で半鶏湯を食べようと店に向かったら、なんとここも閉まっている。(あとで調べ直したら第1、第3日曜日が休日だった。)仕方なく、今度も第2候補の土俗村に目的変更、歩いては時間が掛かるので米国大使館前からタクシーを拾う。5分ほどで到着。こちらは開店していて、丁度日本人ツアーが後ろからやって来た。オンドル座敷に上がり、参鶏湯2人前を注文、先にお約束の人参酒とキムチ類が出て来る。店内はほぼ満員で地元の人が大部分。食べているものは皆同じ参鶏湯で、酒類を頼んでいる人は見当たらない。やはり昼間から酒はまずいのだろうか?こちらも遠慮してメクチュの注文は止めた。まもなくして参鶏湯登場、鶏まるごと1羽をじっくり煮てある。中にもち米が詰めてあり、人参、棗、栗、等も入っている。身をほぐして骨を外し、よく混ぜて食べる。薄味なので好みで塩を追加し、キムチを入れて食べる。
● 食べ終わって会計を済ませ、道路を横断して景福宮に急ぐ。1時の衛兵交代の太鼓が聞こえる。歩いて5分ほどで到着、西の門から入ると丁度衛兵交代が終わるところだった。切符を買って景福宮の見学開始。日本語ツアーガイドの姿を探したが、それらしいグループが見当たらない。ルートに沿って追いかけて見るがそれらしいグループはいない、やむなく2人だけで建物を見て廻る。自分は1度来ているので、その時の説明を妻に受け売りする。詳しい内容は分からないので自然と足は速くなり、1時間足らずで見学終了。出口に戻ると、チマチョゴリを着ての記念撮影をしている旅行客がいたのでついでに写真を撮らせてもらう。
● 2時前、隣の古宮博物館に入る。(切符は共通)、ここでも音声ガイドを借り、コートをロッカーに預けて見学開始、おっと!その前に妻が少し歩き疲れているようなので地下のカフェでの休憩からスタート、売店でコーヒー、カプチーノ、クッキーを頼み、席に座って食べる。15分位休んで1階に戻り見学開始。李朝の金印(亀の持ち手が付いている)から始まって王宮の調度や額、祭祀の道具等の展示を見る。台北の故宮博物館に比べると展示の規模は小さく、疲れ気味の妻にはかえって良かったようだ。1時間ほどで見学を終え、ショップでみやげを買う:李舜臣の亀甲船のキット。ほかにカルビやピビンバッのマグネット、絹のポウチなど。
● 買物を終えてまだ時間があるので、昨日現金がなくて買物が出来なかった仁寺洞を再訪する。妻は銀のピアスを自分や娘たちに購入。自分はその間に「行列のできるホットッ屋さん」に並んで1個500ウォンの揚げパン2個のために35分待つ。これも旅行の思い出のひとつではある。実際、このホットッはおいしかった。

● ホットッを食べながら歩いて郵便局通りの曹渓寺というお寺を見学に行く。10分くらいで到着すると、本堂の前が黒山の人だかり、紫紺のガウンを来たおじさん、おばさんがお坊さんと一緒に記念撮影をしている。卒業記念写真のような感じだが、何の学校だろう? 英語の分かる人を探したが、見当たらず、結局分からなかった。(あとで仏教大学の卒業式と判明)
● 今日の夕食は韓国の伝統家屋でチマチョゴリ体験やパジョン作りをして伝統酒を飲みながら楽しむというコース、6時からのスタートである。まだ時間は早いが、ぼちぼち歩いてその家:「李家(イガ)」に向かう。安国駅3番出口の東の細い道を北に進み、300Mほどの右手にその家はあるとガイドに書いてある、この辺りは「北村(プッチョン)」といい、ソウルの伝統的な家屋が多く残っている地域らしい。道の両側にそれらしい古い家の門が見受けられる。

● また、この道の突き当りには、冬ソナに出て来た「ソウル中央高校」や「ユジンの家」があって、日本人観光客もよく来るところだという。我々もまず、突き当たりまで歩いて見ることにする。

● 5時半、高校の門に到着、記念写真を撮っていたら、もう2組、日本人女性グループが来た。それにあわせて門の両脇の店からアジュンマが出て来て客引きが始まった。みやげ物屋らしい。我々はそれを避けて左の急坂を登り、ユジンの家を見る、坂の途中に駐車している車は、タイヤに石をかませてあるが、それが外れたら怖いと思う。ユジンの家からは鐘路タワーや南山タワーが霞んで見える。元の道に戻り、ナビのガイド写真を頼りに李家を探す。
● まもなく李家を発見、玄関のベルを押すが応答がない。間違えたかと不安になるころ、門が開いて、この家の女主人、李さんが出て来た。早すぎるのではないかと聞くと、大丈夫との答えで、早速家の中に入れてもらい、茶室に案内されて、少し話をする。今日の特別コースは我々だけで、8時ごろ、食事だけを申し込んだグループが来るとのこと。今日は日曜で客も少ないので、普段手伝ってもらっている日本語が堪能なオバサンはお休みで李さん自身が相手をしてくれる。本人は謙遜するが李さんの日本語も必要十分なレベルである。先に2人分12万ウォンを現金で払っておく。

● 6時、早速チマ・チョゴリ、パジ・チョゴリ体験開始。妻は十種類以上のサンプルから、自分は5,6種類のサンプルから色を合わせて選択し、李さんに手伝ってもらって着替えをする。終わったところで、韓国式のお辞儀のしかたを教わる。男は一通りだが、女は、クムジョルとパンジョルの2通りがある。韓服の結婚衣裳は100万ウォンくらいで普通はお婿さんの母親がお嫁さんにプレゼントするらしい。貸衣装はあまり利用しないそうだ。男性の衣装は最近ではスーツが多いとのこと。

● 2人で記念撮影をした後、また着替えて今度はジョン(チヂミ)造りの体験。キムチジョンとヘムル(海鮮)パジョンの2通りを作る。

● まず、フライパンにエゴマの油を敷き、あらかじめ解いてある粉と具を混ぜてから入れる。途中、何回か裏返して、よく火を通し、こんがり焼きあがったら出来上がり。皿に移し、縦横正方形に切れ目を入れて完成。

● 7時、アツアツのジョンを食べている間に、李さんは夕食の準備、一人なので急がしそう。今日は日曜なので李さんの家族も別室でテレビを見たりしている気配が伝わってくる。男の子は幼稚園、女の子は中学生くらいか、ご主人の声もする。普段はもうひとつの家で生活をして、この家は仕事場ということらしい。古い家を改装したので隙間が多く、暖房の効きが良くないという。韓国の家はほとんどがオンドル(都市ガス燃料の温水床暖房)になっていて、エアコンは夏場の冷房だけに使うそうだ。
● そうこうしているうちに、かぼちゃの形の土瓶に入った水と、木のボウルに入ったマッコリ、キムチなどのおかず(パンチャン)が運ばれて来た。マッコリはアルコール度数はビール位でよく冷えており、口当たりがとても良い。ちょっとすっぱくて、甘くない甘酒という感じ。パジョンに良く合う。さらに次々と料理が運ばれてきて、肉料理も2種類出て、魚はイシモチを油で揚げた料理だったが、皮がパリパリ、身は火の通りが控えめでとてもおいしかったし、ご飯は栗や松の実が入った釜飯で、シャモジで茶碗に移した後、釜にお湯を入れてフタをしておくと、余熱で沸騰しておこげが柔らかくなる仕掛けが面白かった。
● マッコリや海苔もお代わりを出してくれ、料理をほとんど平らげたころにはお腹はもう満腹状態、デザートのイチゴを食べて時計を見ると、予定の8時はすでに過ぎて、もう一組の客がどうやら到着した気配。とてもすぐには動けないのでしばらく席で休み、8時半、2人とも大満足で李家を出て、ご主人の車で送って貰って9時前にホテルに着いた。

● 当初の計画ではこの後、南山タワーの夜景を見る予定だったが、もうその元気はなく、あとは風呂に入って寝るだけだった。


2月5日(月)第3日
● いよいよソウル滞在も最終日、ホテルをチェックアウトするので7時に起きて荷物の整理を始める。軽くするために紙の資料や、初日に焼肉の匂いの付いたシャツ、スラックスを捨てる。帰り便ではキャリーオンケースもおみやげバッグと一緒にチェックインするので、その仕分けをしたが土産は海苔がメインなのでそれほど重いものはない。

● 8時過ぎ、ロビーに下りてチェックアウト、追加料金はゼロ。荷物をベルキャプテンに預けて空港行きバスのスケジュールを聞く。20分間隔で出ているとのこと。ホテルを出てミリオレの裏から明洞中央へ歩く。ヤミ両替のおじさんが声をかけてくる。1万が82000Wとのこと、もう帰る日だから要らないと断る。妻が韓国料理に飽きたと言うので朝食はスタバのような店を探す。パンニーニの店「Pascucci」が開いていたので入って、朝食セット5500Wを注文、自分はレギュラーブレンドの代わりに500W追加でカプチーノを頼む。ブレンドはまずかったそうだ。モッツァレラパンニーニはまあまあの味。台北と違ってソウルでは朝、外食する人は少ないようで1階の客は我々だけ、2階に上がっていく客がちらほら。食べ終わって明洞駅4番から地下鉄に降りて忠武路乗換えで鐘路3街まで、もう慣れてきたルートである。忠武路駅のエスカレータ天井の岩が本物かどうか、叩いて確認、ハリボテだった(笑)。

● 鍾路3街の7番出口を出て一瞬方向感覚を失う。海外を旅行する時は常に頭の中で東西南北を意識しているのだが、今朝は曇りで太陽の位置がわからない。コンパスで確認して東へ歩き宗廟の壁に突き当たって右へ曲がり、入り口に進む。1人1000Wで入場し、9時半からの日本語案内の場所を聞いたら、左手の池の前で待てといわれ、5分ほど時間をつぶす。池には氷が張っている。外気はそれほど寒くはないが、素手を出しているとさすがに冷たい。
● 9時半、ガイドの呉泰京(オ・テギョン)さんが早速案内を始めてくれる。自分の首に掛けたコンパスと、妻のチョーカーを見て、風水に興味があるのかと聞かれ、特にないと答えたが、この場所は風水上、非常に良い場所らしく、日本人風水専門家が書いたガイドを見て来訪する人がかなりいるそうだ。他には世界遺産マニアが来るようだが、景福宮や昌徳宮ほどの知名度はないので、いつも比較的空いていて観光の穴場的存在である。ネットのクチコミ等では、地味で、つまらないという声が多い。我々は前日、民俗博物館で宗廟の祭祀の様子を見たりしていたので、呉さんの説明が分かりやすく、興味深かった。ここは死者のための宮殿で、王といえども下馬しなければならないし正門からも入れない、という説明を聞き、年1回の例祭の写真を見せてもらって正殿、永寧殿をじっくり見る。特に正殿は西から東へ増築を繰り返しながらも左右対称の配置を維持しているところが面白い。建物の内部を見ることは出来ないし、見ても歴代王の位牌があるだけなので、ガイドがいなければ確かに退屈な見学になるだろう。我々は2人で呉さんを貸切に出来たのでとてもよかった。
● 11時過ぎ、永寧殿の説明まででガイド終了、無料なのが申し訳ない気分で呉さんにお礼とお別れをし、我々は隣接する昌慶宮見学に向かう。交通の頻繁な道路の上を跨いで昌慶宮の敷地に入り、ひと通り建物を見て廻る。京都のお寺を彷彿させるような庭内の雰囲気と、こじんまりしたスケールのせいか妙に懐かしい感じがする。ここも見学者はほとんどいない。
● 正午前、門を出てタクシーを拾い、東大門市場に向かう。距離的には2キロ位しかないが、ミリオレの直前まで来て渋滞し、なかなか降りられない。ようやく停まって1万Wで払おうとすると、運転手がつり銭を持っていない!こちらもあいにく細かい紙幣がなく、彼は前に停まっているタクシーに2,3台声をかけてようやく釣銭を持ってきた。渋滞中もメーターは動いて3300W。降りて昼食予定のウォンハルモニポッサムの店を探す。わりと簡単に見付かって店に入ると客はまだ少なく、奥のテーブルに案内される。モドゥムポッサム(豚足と三枚肉の盛り合わせ)中32000Wとメクチュ3000Wを頼んでパンチャン(おかず)を食べながら待つことしばし、コンロに火を入れ盛り合わせの一品が上に載せられる。すでに調理は済んであり、火は単に保温用である。来た皿を見て「中」では量が多すぎたと後悔したがあとの祭り。ポッサムとチョッパル(豚足)をキムチで巻いてひたすら食べる。
● そうこうするうちに、12時を過ぎ、サラリーマンやOL風の客で店は満員になった。早めに着いてよかったと思う。彼らの注文はランチメニューのような簡単なものが多く、10分ほどでさっさと出て行く流れだった。

● 12時半、昼食を終えて東大門まで歩き、地下鉄4号線で明洞に直行、外に出てタクシーを拾い南山ケーブル駅まで。ケーブル駅はほとんど客がなく、切符を買って2階にあがったらすぐに乗車できた。天気は去年の8月、Sさんと登った時のような雨ではなかったが、曇りでやや霞が掛かり、あまり遠くは望めない。ケーブルを降り、急な階段を登ってタワーのエレベータに乗る。T3階で降りて外の景色を眺めるが、やはりかなり霞んでいる。午前中見学した宗廟の屋根がようやく見える程度。江南のビル群は判別しがたい。T2階に下りて去年も取った記念写真絵画?を妻と2人で撮る。2人で6000W。
● 2時、また地上に降り、ケーブルで下の駅に到着、まだ時間の余裕もあるので帰りは徒歩でホテルに向かう。中国領事館横の坂道を降りて明洞のパシフィックホテル横から、地下通路を渡ってミリオレ前を通り、2時半に世宗ホテルに着いた。荷物を受け取り、次のバスの到着時刻を聞くと14:40とのこと、丁度良いタイミングである。定刻にバスは到着し、往きに買った切符を渡して乗り込む。客は数人しか乗ってない。バスは孔徳、麻浦を通って往きとは違うルートで韓江の右岸道路を北西に進み、橋を渡って一路仁川空港を目指す。

● 1時間ほどで空港バスターミナルに到着、ANAのカウンターにはまだ係員の姿はなく、受付は16:20からとのサインが出ている。時間つぶしに地下や4階のレストラン街を偵察し、チェックイン荷物の整理を済ます。板海苔は崩れやすいので、機内持ち込みに変更。ついでに汗をかいたシャツも着替えて、また3階に戻りチェックイン、バッグを2つ預ける。身軽になったところで再度地下に下り、フードコートのViaVitaという名の店でピビン冷麺と普通の冷麺、それにメクチュを注文、ソウル旅行のこれまでの無事を祝い乾杯する。冷麺の味もなかなかおいしいし、さっき4階で見た値段より2000Wも安い。客も少なく、雰囲気も落ち着いていて、エアラインクルーの利用が目立つ。
● 5時半、そろそろ良い時間になったので、3階に戻り、免税店で最後のおみやげを物色、五味子茶、梅茶、トッポギと海苔チョコを買う。ウォンもほぼ使い切ったのでカード払い。

● 出国セキュリティも問題なし、審査もOK, 搭乗ゲートの手前の免税店で妻がスワロフスキーのピアスを買い、あとは搭乗開始まで、待機。

● 6時半、全日空 NH942便 搭乗開始。往きと同じ機体で席も同じ5Eと5F。5Dは空席。全体には往きより乗客数が多い。外はもう暗い。ほぼ定刻に離陸、帰りのスナックは海苔巻きとサンドイッチだった。缶ビールを2本飲む。

● セントレア着陸は定刻だった。帰りのバスの時間があるので、無事の帰国を喜ぶ暇もなく、入国審査に急ぐ。駆け足で通関。ノーチェックだった、ラッキー!カートを押してバス乗り場に急ぐと、バスはすでに入線していた。客は我々2人のほかに男性1人だけ。

●21:05、定刻発車。途中渋滞もなく、10時半に東名のインター着、荷物を出して無人のターミナルを駐車場へと移動し、マイカーで帰路につく。

● 10時45分、3日間留守をした我が家に無事到着、荷物を解き、みやげの五味子茶を飲んでくつろいだ。楽しかったね、お疲れ様!


上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2007-05-10

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