みぽりん@そうる.com・第9回「正月テボルムの特別メニュー『五穀飯(オゴクパプ)』に挑戦!」

第9回「正月テボルムの特別メニュー『五穀飯(オゴクパプ)』に挑戦!」

今日のみぽりんは韓国の小正月のお料理に挑戦です。
韓国では旧暦の1月15日、つまり一年の最初の満月の日を正月テボルムといって各家庭でお祝いをします。空に浮かんだ満月に願をかけたり、手をつないで輪になって踊ったり、橋踏みをしたり、、、そして五穀飯(オゴクパッ)とナムル、薬食(ヤクシッ)、そしてピーナッツや胡桃を食べるんです。どれもその年の無病息災を願ってする伝統行事なんですが、こんなことで本当に一年を無事に過ごせるのか?いわしの頭も信心から、何でもやってみましょうということで、五穀飯(オゴクパッ)を作ることにしました。
私は五穀飯(オゴクパッ)って大好きなのですが、これほど奥が深いお料理も数少ないと思うのです。それにこれほど完璧な完全食って世界にも類がないのでは?その上美味しいときています。ところで簡単そうに見えてこれが結構手が掛かるのですよ。テボルムが近づくと、スーパーやデパートでテボルムセットと称して、オゴクパッの材料を小分けにして売りますから、是非お買い求めにください。

五穀飯(オゴクパッ)

*注意:圧力炊飯器を使って下さい。
■ 材料
うるち米:2カップ

うるち米:2カップ

玄米もち米(ヒョンミチャプサル):1カップ<br>白米のもち米でもいい。

玄米もち米(ヒョンミチャプサル):1カップ
白米のもち米でもいい。

きび(スス)の「もち」(チャスス):1/4カップ
きびは桃太郎のきび団子で有名なあのきび(黍)。「もち」と書いたのは黍にも「もち(チャ)」と「うるち」があって、「もち」のきびは、ピンク色の縞があり独特の風味があります。
あわ(ジョ)の「もち」(チャジョ):1/8カップ
あわ(粟)にも「もち」と「うるち」があります。「うるち」の粟はあの黄色い鳥の餌で、炊くとむっとするので食用には向きません。私は一度食べてみましたがすごく不味かったです。一方「もち」の粟の方は綺麗なモスグリーンで少量なら大変美味です。
黒米 : 1/8カップ。
ご飯から香ばしい香りがしますが、入過ぎると墨のように真っ黒になります。
黒豆:1/4カップ<br>中が緑色の黒豆が美味しくて高級品。

黒豆:1/4カップ
中が緑色の黒豆が美味しくて高級品。

小豆:1/4カップ

小豆:1/4カップ

水:白米を炊くときより10パーセントほど水を増やします。

■下準備パート1
雑穀の小石、砂チェック
黍と粟は小石や砂が混ざっていることがあるので、デパートで買うことを強くオススメします。しかし市場で買ってしまった場合は、下の手順で必ず砂を取り除いて下さい。万が一にも砂や小石が混ざっていると歯が欠けてしまいますぞ。
1)器を2つ準備します。
2)粟と黍を洗ってから一方の器に3倍の水と一緒に入れます。
3)水の入っていない器の方に、少量の黍と粟を水と一緒に移します。この時水は全部移します。
4)水だけ返します。 
5)3)→4)を数回繰り返し、粟と黍が完全に反対の器に移動すると、小石や砂は重いので最初の器の底に水と一緒に残るという訳です。
この方法は韓国語でイルダといって簡単なのですが要領がいりますね。私も最近は全然しないのですが、農家から無農薬の雑穀などを分けてもらったときは、必ずすることにしています。上を読んでもどうしても理解できない方は、ケーキを作るときに使う目の細かい「ふるい」にかけるか、白い紙の上に広げて砂チェックをしてください。
こんな道具で砂を取り除く方法もありますが日本人には絶対使えませんから飾るだけにしましょう。
■下準備パート2
小豆の下茹で
小豆は6時間くらい水につけておいてから柔らかく茹でておきます。茹で汁は使いません。
■作り方
上の手順で必要ならば砂を取り除き、小豆を茹でておきます。黒米や黍は色が出なくなるまで綺麗に洗って、分量の水を入れ、圧力炊飯器で炊き上げます。圧力釜がない場合は、炊く前にすべての雑穀を数時間水に漬け、黒豆も下茹でをしてからでないと炊けないと思います。
テボルムの日は、各種ナムルをおかずに食べますが、うちでは日本風にゴマ塩を振りかけてお赤飯のような雰囲気で食べます。それからピーナッツや胡桃は大きな音を立てて割って食べると鬼が音に驚いて逃げていくそうなので、こちらはガンガン割りまくろうじゃありませんか。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2003-02-13

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