コーミィの伝統酒作り体験に行ってきました~!

もち米、麹、水のシンプルな材料だけで完成するお酒はどんな味?


こんにちは。ソウルナビのコーミィです。乳酸菌がたっぷり入った美肌に良い韓国のお酒といったら・・・そう、マッコリ!数年前は空前のマッコリブームで日本の酒造メーカーも競って国産マッコリを製造していましたが、今はちょっと落ち着いた感がありますね。韓国ではおしゃれなマッコリバーは今でも人気。地方の選りすぐりのマッコリが味わえたり、フルーツマッコリを楽しめたり、イケメン店員さんがいたり・・・とベーシックなマッコリから少し変化しつつもまだまだ人気は衰えず!マッコリ好きのコーミィ、自宅で一杯飲みたいときは”iCing(アイシング)”というグレープフルーツのマッコリカクテルを楽しんでいます。さっぱり味でアルコール度数が4%と低いので、ちょっと飲みたいときにいいんです^^ 今回はマッコリブームが始まるずっと以前から韓国の伝統酒の研究に人生を注いだ研究所があるというので、お邪魔してきました~♪そして人生初、伝統酒作りに挑戦!感動の伝統酒とご対面です~

□■□■ 韓国伝統酒研究所 □■□■


韓国伝統酒研究所があるのは景福宮の西側にあるソチョン(西村)。ソチョンといえば古い住宅街の中におしゃれなお店が増え、カフェ巡りが好きな韓国人にもいま人気のエリア。通仁市場やサムゲタンの「土俗村」など、有名どころもあります。地下鉄3号線キョンボックン(景福宮)駅からは韓国伝統酒研究所まで徒歩約10分ほど。建物はちょっと分かりにくいけれど、ひたすら直進、通仁市場を目印に! メイン通りから路地を曲がったすぐのところに入口があり、建物の2階が作業場、3階が体験スペースになっています。今回はこの体験のために、20人ほどの日本人が集まりました~

□■□■ 伝統酒の作り方 □■□■

今回作る伝統酒はトンドンジュ。トンドンジュはもち米、韓国麹、水だけのシンプルな食材を使って作ります。3つの食材をハンアリ(壷)の中で約1ヶ月ほど発酵させると、見た目が韓国のシッケのようにもち米と白いお酒に分離。もち米の粒が蟻の卵に似ていることから、そのお酒をプイジュ(浮蟻酒)と呼びます。そのプイジュを濾したものがタクチュ(濁酒)、いわゆるトンドンジュ。そしてこのトンドンジュに水を加えて薄めたものがマッコリなんだそう!

<用意するもの>
・もち米
・ヌルク(韓国麹)
・沸騰して冷ました水

食材 はこの3つだけ!シンプルだけどまろやかで甘みのあるおいしいトンドンジュができるんです。ちなみに韓国麹のヌルクの中には乳酸菌がすでに含まれているため、それ自体が酵母となり、もち米を発酵させることができるとか!

<工程>
洗米 → 蒸し → 仕込み → 発酵 → しぼり → 完成 

ちなみに今回の体験は、洗米と麹作りの工程を省いています。

●蒸し
蒸したもち米を釜から出します。

蒸したもち米を釜から出します。

蒸したもち米をテーブルに移動します。

蒸したもち米をテーブルに移動します。

蒸し布の上にもち米を敷きつめて冷まします。

蒸し布の上にもち米を敷きつめて冷まします。

お米がくっつかないように手早く広げていきます。

お米がくっつかないように手早く広げていきます。

ある程度冷めてきたら、今度は手を使ってもち米を裏返していきます。

ある程度冷めてきたら、今度は手を使ってもち米を裏返していきます。


●仕込み
真ん中の2種類がヌルク。

真ん中の2種類がヌルク。

ヌルクを細かく砕いて水の中に入れて溶かします。

ヌルクを細かく砕いて水の中に入れて溶かします。

ヌルク水(ヌルク+水)をもち米の中へ。

ヌルク水(ヌルク+水)をもち米の中へ。

混ぜ合わせていきます。

混ぜ合わせていきます。

ヌルク水ともち米をひたすら混ぜるのですが、

ヌルク水ともち米をひたすら混ぜるのですが、

混ぜ方に特徴があり、スポンジに水を含ませるようなイメージで上から垂直に押していきます。

混ぜ方に特徴があり、スポンジに水を含ませるようなイメージで上から垂直に押していきます。


●発酵(約1ヶ月ほど寝かせます)
しっかりヌルク水を含んだもち米をハンアリ(壷)の中に入れていきます。

しっかりヌルク水を含んだもち米をハンアリ(壷)の中に入れていきます。

できるだけ壷のふちにはもち米がつかないようにします。

できるだけ壷のふちにはもち米がつかないようにします。

最後に、ヌルクを細かくしたものを

最後に、ヌルクを細かくしたものを

一番上にパラパラと振りかけます。これは発酵時に蓋から流れ出る水分でカビが発生しないように防ぐ働きがあるそうです。

一番上にパラパラと振りかけます。これは発酵時に蓋から流れ出る水分でカビが発生しないように防ぐ働きがあるそうです。


●しぼり
発酵するのに1ヶ月ほどかかるので、先月仕込んだものをしぼっていきます。

発酵するのに1ヶ月ほどかかるので、先月仕込んだものをしぼっていきます。

しぼり器に入れていきます。

しぼり器に入れていきます。

ぎゅっとしぼります。

ぎゅっとしぼります。

真っ白いトンドンジュの完成~♪

真っ白いトンドンジュの完成~♪


●完成&試飲
出来たてのトンドンジュをみんなでいただきます。これがまたなんともいえない濃厚な味!とっても飲みやすいですが、実はアルコール度数は12度!
次に注がれたお酒は通常の2倍の手間をかけて作られた渾身の1本。先生のお話ではお花やフルーツの香りがするとおっしゃってましたが、本当にそんな感じ!そしてハチミツが入ってるの?というぐらい強い甘みがあり、びっくり!ヌルクに含まれるたんぱく質や脂肪分が分解され、香りが’形成されるのではないかとのこと。自然の働きってすごい!

●おまけ
このトンドンジュのボトルを置いておくと、オリと上澄みにだんだん分離していきます。その上澄みだけを集めたものが清酒。トンドンジュを絞ったあとに残った酒かすは、フェイスパックに使用できるとのこと!もちろん、みんないただいて帰りました~!
左からトンドンジュ、分離したもの、上澄みだけ。

左からトンドンジュ、分離したもの、上澄みだけ。

酒かす

酒かす


コーミィの2時間に渡る貴重な伝統酒体験、いかがでしたでしたか?かつては個人の各家庭で作られていたお酒は1909年に個人の自家醸造が禁止され、一気に衰退してしまったとか。韓国伝統研究所の所長さんは長い年月をかけて全国のお酒を探し出し、記録し、忘れられてしまった伝統酒の復活に大きく貢献されています。今回の伝統酒作り体験も広く知ってもらうための活動の一つだとか!もし韓国語が分かる方なら個人でも体験を受け付けています、とのことです。以上、ソウルナビのコーミィがお伝えしました!

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2016-01-07

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