木洞で行われたU18世界野球選手権、日韓戦の様子を中心にお届けします!
こんにちは!ソウルナビです。皆さんは高校野球、お好きですか?実はナビ、無類の高校野球ファンなんです!目の前のことに純粋で必死にがんばる姿を見ると不思議に力が沸いてくるんですよね。今年(2012)年は8月8日から始まった夏の甲子園も、8月23日に大阪桐蔭が見事優勝。さて甲子園も終わったしサッカーでも見ようかと思っている方、ちょっとお待ちを!高校野球は甲子園で終わりじゃないんです!高校野球に詳しい方はご存知だと思いますが1年に1度、高校野球の国際大会「U18世界野球選手権」 が開催されます。今年の大会は8月30日から9月8日の日程で、大会史上初めて韓国はソウルで開催!これはナビもチェックしなければ!高校野球のオールスター選手が世界中から集まることや、ソウルで大会が行われることもあって、いつも以上にソウルは高校野球で盛り上がりましたよ!
U18世界野球選手権とは?
正式名称である「AAA世界野球選手権大会(スリーエーせかいやきゅうせんしゅけんたいかい、18U (AAA) Baseball World Championship)」は国際野球連盟(IBAF)が主催の、16歳から18歳までの選手で戦う野球の国際大会。毎回日本を含めた7~8カ国が出場。甲子園の興奮醒めやらぬ中、大会を湧かせた選手を中心にいわばドリームチームが結成されるため、高校野球ファンの熱い注目を浴びています。しかし過去日本は優勝経験がなく、2回の準優勝どまり。一方韓国は過去優勝5回の強豪国!ちなみに最多優勝国はキューバの11回。
ナビ注目選手紹介!
開催国の韓国の選手を見てみると、ほとんどがドラフトで指名された選手。また監督は元プロ野球選手と、力の入れ具合が分かります。ナビの注目は背番号1のユン選手と23番イゴンウ選手。また日本代表も今年は初優勝を目指し、かなりの気合の入れよう!2年生は秋の予選との兼ね合いで残念ながらなかなか参加できませんが(捕手の森君は2年生でした)、それでもプロ、メジャーも注目の大谷、藤浪両右腕を筆頭に、夏を沸かせたスター選手で代表チームを結成!やっぱりナビも個人的に藤浪選手に注目!日本ではアマチュア野球の取材は少ないそうですが、今回の大会は甲子園を沸かせたスター選手が代表入りし、大会が隣りの韓国で行われるとあって、相当関心が高く、日本からもかなりの数のメディアや関係者、またファンの方が来ていました。
まずは第1ラウンド、日本はBグループ!
第1ラウンドはグループに分かれて総当り。日本はBグループ(チェコ、カナダ、台湾、パナマ、イタリア、日本)になりました。
しかし日本の初戦は、雨のため順延。
そして次の日に行われたカナダ戦は、まさかの敗戦!
第1ラウンド通過も危ぶまれましたが、その後台湾、パナマ、イタリア、チェコに連勝し、第1ラウンドを無事通過!!!
8月30日:対チェコ ※雨天中止
8月31日:対カナダ ●5-6
9月1日:対台湾 ○2-0
9月2日:対パナマ ○8-0
9月3日:対イタリア ○7-1
9月4日:対チェコ ○7-0
一方、Aグループ(アメリカ、韓国、ベネゼエラ、オーストラリア、コロンビア、オランダ)は、アメリカ、韓国、コロンビアが第1ラウンドを通過!
第2ラウンドで日韓戦!
第1ラウンドの結果により、その後の試合の日程が決定。第1ラウンドで対戦がなかったチームと戦うことになります。日本戦の日程は以下のようになりました。
9月5日:対コロンビア
9月6日:対韓国
9月7日:対アメリカ
そして最終日に1位-2位、3位ー4位、5-6位戦を行い、順位が確定します。
ところが初戦、日本は対コロンビア戦で0-3と痛い敗戦。日本は前評判は高かったものの、甲子園からの疲労で体が重く、慣れない木のバットにより思い通りに試合を運べません・・・
続いて6日に行われる韓国戦の結果によっては優勝の可能性が消えることになりました。
日韓譲れない戦いがいよいよ始まります
共に負ければ優勝の可能性がなくなる戦い!!初優勝を目指す日本だけでなく、自国開催の韓国にとっては 単なるライバル戦ではなく、自国のプライドをかけた戦いに!
試合当日。
会場は混雑が予想され、ナビも試合3時間前に会場の木洞野球場を目指します!
試合前に腹ごしらえと思ったら、コンビニやチキン屋さんはすべて閉まっていたので近くのレストラン?で飲料水とホッドドッグを買い、さっそく木洞野球場へ!
野球場はすごい混雑・・っと思ったら、意外とガラガラ。しかし試合開始が近づいてくると、学校終わりの学生や家族、子供、会社員たちでいっぱいに!ナビもしっかり記者席を確保!下のカメラ席も確保し、あとは試合開始を待つのみ。
午後6時に近づくとスタメンも発表され、少しずつ球場はざわめいてきました!
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日本チームのスタメン>2 森 友哉
3 金子 凌也
5 田村 龍弘
7 大谷 翔平
9 笹川 晃平
8 水本 弦
D 髙橋 大樹
6 北條 史也
4 伊與田 一起
P 藤浪 晋太郎
ベンチから見る両チームの様子
始まる前、日韓共に比較的リラックスモード。コンディションを整える選手や守備などを確認する選手など、さまざま。
しかし試合が近づき、円陣を組んだ後は一気に試合モードに!ナビもこの瞬間が一番好きです!!
さあいよいよ試合開始!!
アップを終え、観客に挨拶。最初は日本の国歌が流れます。特にヤジもなく静かに終わりました。続いて韓国の国歌が流れ終わるとものすごい拍手と「テーハミング」の大声援!おお!だんだんとアウェイ感が出はじめます。
日本は初回、チャンスを作るも0点で攻撃終了。
ナビもジュースでも飲んで一息と思っているとK-POPの音楽と共に男性陣の熱い声援が!!!3塁側を見てみるとチアガールの姿が!ナビも思わずカメラをカシャカシャ!韓国ならではの応援ですが、選手は集中できないかも。これも韓国側の作戦か?あと少しで作戦に乗ってしまうところだったナビ、気を引き締めなおします。
試合展開は・・・
両投手共に粘り強く好投を続け、無得点が続きます。このまま投手戦が予想されたが5回裏、韓国は痛い走塁ミスでチャンスを逃します。
6回表、日本は3連続四死球で無死満塁。金子の二ゴロの間に1点を先制!ここで投手交代と思われたが交代なし。その判断が裏目に出て、その後さらに2つの暴投と笹川の適時打で日本4点!
このまま日本勝利と誰もが思ったところ、韓国も7回に反撃。2点を挙げて4-2に。韓国応援団も今日一番の盛り上がりを見せたけれど、反撃もここまで。
藤浪選手は9回を投げ切り、2失点。9回までまっすぐの速度は落ちることなくさすがの投球ぶり!日本は6回のワンチャンスをものにして快勝!韓国は投手交代のタイミングが裏目に出てしまった感じでした。
試合後、観客は拍手で選手を迎え、熱い戦いは終わりました。
日本は優勝に望みが出た一方、韓国は優勝の可能性が消滅してしまいました。でも、高校球児たちが見せてくれたプレーは素晴らしかった!他の報道では韓国監督の発言ばかりアップされていますが、一番大事なのは日韓球児双方の素晴らしいプレーだったとナビは思います。
記者たちの試合プレイボール!
試合後、今度は他の記者とナビの「試合」が!監督インタビューの場所取り->インタビュー->ついでに翻訳->選手インタビュ->写真撮影。記者が多かったこともあって、かなり大変!
試合後、韓国の監督は藤浪選手は素晴らしかったと話していました。しかし韓国の記者からは投手交代のタイミングについて質問が。監督も某プロ野球監督候補に挙がっているだけに、なかなか厳しい質問!
試合後の日韓ファンの方にインタビュー!
ナビは選手や監督だけでなく、実際見に来ていた観客の方にも話を聞いてみました!なにかと微妙な時期なだけに、実際肌で感じた韓国はどうだったのか?韓国の人が見た日本の高校球児は?短い時間でしたが聞いてみました!
日本のファンの反応(男女2人)
Q 試合の感想を教えてください。
A 日本が勝ってよかった!!
Q 韓国の選手、応援について、チアガールも登場したが・・・
A エラーなどもったいない所が多かった!応援はさすがにチアガールにはびっくりしました。思ったより応援が少なかったかな。あと、横の韓国人にもらったスルメ?が意外においしかった笑
Q 日本の応援をやりにくいなど感じたか?
A 日本側の応援席にも韓国の方がいたが、特にそんなことは感じなかった。
Q 韓国に来ての感想、日本語が話しづらいなどそんなことがあったか?
A 思ったより涼しかった。特に変なことを言われたりとか、日本語で話しづらいとかそんな雰囲気はなかったと思う。逆にどこにいっても店員が日本語が話せるのにビックリしました笑
韓国ファンの反応(4人の男女)Q 試合の感想を教えて下さい。
A (男性)ミスで自滅してしまった。チャンスを活かせていたら勝てる試合だったかなー。
(女性)ホームランが見たかった!
Q 日本の選手はいかがでしたか?
A (女性)ピッチャーの人(藤浪選手)がかっこよかった!!
Q 日韓戦ということで盛り上がっていましたが・・・
A 当然盛り上がります!!逆に日韓戦以外は見ようと思わない。
Q チアガールは必要でしたか?
A(女性)分からない。まぁ盛り上がったしいいんじゃないですか?笑
(男性)僕は絶対必要だと思う!!!!
(女性)・・・・・・あ・・・うん。
そして結果は。
その後、日本は翌日アメリカに5-10で負け、最終日に5-6位決定戦で再び韓国と対戦!しかし0-3で韓国に負け(韓国側の投手がすごく良かった!)、6位で幕を閉じました。
【最終順位】
1位 アメリカ
2位 カナダ
3位 台湾
4位 コロンビア
5位 韓国
6位 日本
7位 パナマ
8位 ベネズエラ
9位 オーストラリア
10位 イタリア
11位 オランダ
12位 チェコ
今大会、ナビは普段見ることのできない選手や関係者の姿をたくさん見ることができました。日本の高校球児や韓国の球児の姿を間近で見ることができ、本当に幸運でした♪ 大会がソウルで開催されてよかった!お客さんもサラリーマンや学生など、多くの人の姿が見られましたよ。また最近、韓国ではプロ野球観戦客の40%が女性とあってか、女性の姿も。次の韓国開催はいつになるか分からないけれど、今大会参加された全てのチーム、関係者の皆さん、ボランティアの方にナビから拍手!!以上、スポーツ担当のソウルナビがお届けしました!
上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2012-09-12