江南と漢江をはさんですぐお隣りの町、話題の聖水洞を歩いてみました!
こんにちは、ソウルナビです。皆さん、聖水洞(ソンスドン)という名前の街をご存知ですか?セレブな街である狎鴎亭(アックジョン)とは漢江(ハンガン)をはさんで向かい側にあり、古くから町工場とハンドメイドシューズの関連企業がたくさん集まるところとして知られている聖水洞。江南エリアに近いわりには賃貸料が比較的安いため、2012年から古い町工場や家をリノベーションしたおしゃれなカフェやレストラン、ギャラリー、ショップが次々とオープン。ソウルではカロスキルや漢南洞(ハンナムドン)、経理団(キョンニダン)キル、延南洞(ヨンナムドン)に続くホットプレイスとしていま注目を集めている街なんです。ニューヨークにあるホッとプレイスのひとつにたとえ、「ソウルのブルックリン」と呼ぶ人もいるとかいないとか!一体どんなところなのかな?それでは、さっそく行ってみましょう~
大きく二つのエリアに分かれます
盆唐線のソウルの森駅、地下鉄2号線トゥクソム駅、ソンス(聖水)駅の3つの駅がある聖水洞。お店はトゥクソム駅周辺と、聖水駅から大型マート「Eマート」のあるトゥクソム路までの間に点在しています。
今回は聖水駅からソウルの森駅へと向かって歩いてみました。
まずは聖水駅周辺から!
地下鉄2号線ソンス(聖水)駅を下りると、にぎやかなイラストが出迎えてくれます。プラットフォームから階段を下りて改札へ。改札口の連絡通路には靴にまつわるディスプレイや聖水洞の靴関連企業のマップがあります。デザインから生産、流通まで約500の企業が集まる聖水洞。1960年代後半に韓国の大手靴メーカー「金湖(クムホ)製靴」が聖水洞のお隣りにある金湖洞(クムホドン)に移転、関連企業が次々と聖水洞に集まってきたのがそのきっかけだそう。
靴をモチーフにした壁画もかわいい
ハンドメイドシューズの歴史を積極的に守るため、ソウル市では2013年、町を「シューズスポット」と定め、地元の職人たちの活動を支援しています。そのせいか、靴に関係する壁画をあちこちで見ることができ、町の風景に彩を添えています。
個性的な店が点在
では本格的に町歩きに出発 !
①シューズギャラリー ②サエラ(アウトレット) ③zagmachi ④大林倉庫 ⑤ボブ商会 ⑥Eマート本店 ⑦トゥット市場
地下鉄2号線ソンス(聖水)駅の3番出口を出て、1つめの角を曲がるとまっすぐに伸びる道があらわれます。道にあるのは靴のアウトレットショップやギャラリーなど。お店がずらりと並んでいるわけではないけれど、思わぬ掘り出し物もあるかも。
シューズギャラリー(地図①)
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「SAERA」というブランド靴のアウトレット(地図②)
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通りには食堂、靴関連のお店、印刷や自動車部品、鉄工所、70、80年代に建てられた倉庫などが雑然と並んでいます。「zagmachi」(地図③)は照明の生産・販売をする会社が運営しているカフェ。ビルの1階全体をリノベーション、おしゃれな空間が広がっています。きれいな花がセンスよく飾ってあり、ソウルの人気ベーカリーショップ「ラモンテ」のペストリー類も置いていあります。
さらに通りを進むと雰囲気のよい赤レンガの倉庫が。「大林倉庫」(地図④)は1970年代は蔵米所、1990年以降は工場資材保管倉庫として使われていましたが、2011年から複合文化空間としてオープン。ファッションショーから人気アーティストのライブハウスとして、ギャラリーとして利用されています。「大林倉庫」の向かい側にも気になる倉庫。どんな空間なのかとても気になります。
通りからちょっと一つ路地に入ります。工場が入っていそうな大きな建物が並んでいます。中には有名ブランド靴メーカーの自社ビルも。
工場をリノベーションしたギャラリーが。
さらに奥に進むとあるのが「ボブ商会」(地図⑤)。デザイナーが集まった協同組合が運営している商品展示スペースで、気に入ったものがあれば購入も可能です。
大型マートの「Eマート 本店」(地図⑥)にやってきました。このEマートの運営本部の入ったビル、目立っています。
Eマートの前にある車の往来が比較的多い通りを渡ると見えてくるのが「トゥット市場」(地図⑦)。1962年から続く在来市場で、かつては400以上の店舗が軒を並べてにぎわっていたそう。でも現在はほとんどシャッターが閉まっている状態。こちらは2001年、市場の向かい側にEマートができたため、あっという間に廃れてしまったんだそう。それでも昔ながらの温かい雰囲気にあふれ、地元の人々の生活を支えています。
トゥクソム駅周辺
次は地下鉄2号線トゥクソム駅周辺へ。聖水駅から地下鉄2号線の高架下に沿って進んでみます。
⑧OBLIQUE CAFE⑨MOIMCAFE ⑩WOODULIKE ⑪キッチンローディング ⑫トゥットッ
⑬コルモッキルタバン ⑭テソンカルビ ⑮ソニョパンアッカン ⑯SEOUL SOUP PIE / ソウル・スープ・パイ
⑰グランドマゴ ⑱PENDUKA ⑲Prunus Garden ソウルの森店
トゥクソム駅5番出口近くのビルの1階にあるのが「OBLIQUE CAFE」(地図⑧)。こちらは、こんなところにこんなところが!と驚くこと間違いなしのお店。ガラスのショーケースの中にはアメリカンなヒーローたち、カフェの真ん中にある棚には日本のアニメのフィギュアがいっぱい!アイアンマンやターミネーターの等身大のフィギュアは見る価値あり!
ここからは、またごく普通の街並みを見ながら歩いていきます。ちょっと路地に入るといろいろなお店が目に入ってきます。イチゴのショートケーキを販売する「MOIM CAFE」(地図⑨)、木工デザインステーショナリーのお店「WOODULIKE」(地図⑩)、手作りハンバーグのワンプレートランチが楽しめるビストロ「キッチンローディング」(地図⑪)、創作トッポッキのお店「トゥットッ」(地図⑫)、その横にあるなごみカフェ「コルモッキルタバン」(地図⑬)などなど。古いお店が消えて新しいお店が次々とできる新陳代謝の良いエリアなので、もしかしたら来るたびにお店は変わってるかも?!
こちらにあるのは豚カルビ焼肉の店が10軒ほどある通り「聖水洞カルビコルモッ」(地図A-B)。安くてボリュームたっぷりの豚カルビが食べられると地元の人がたくさん集まります。この通りのお店の代表店が「テソンカルビ」(地図⑭)。精肉店から直接仕入れているため安く提供できるそう。
「テソンカルビ」
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「テソンカルビ」のすぐ近くに精肉店
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またまた路地に入ってみます。「ソニョパンアッカン」(地図⑮)は慶尚北道(キョンサンンプット)の青松(チョンソン)からこだわりの食材を調達して作るごはんが人気の食堂。メニューは4種類のみという潔さが多くの人に受けています。
ヴィラと呼ばれる低層集合住宅が多く集まる路地にも、こだわりのお店が点在しています。手作りのパイとスープの「SEOUL SOUP PIE」(地図⑯)、ピンクの外観がかわいらしいカフェ「グランドマゴ」(地図⑰)、アフリカのナビミア共和国の女性たちが生産しているグッズの韓国販売代理店「PENDUKA」(地図⑱)があります。この通りも今後、急激にお店が増えていくと思われます。
奥まったところにひっそりとあるのが「Prunus Garden ソウルの森店」(地図⑲)。ソウルの森の近くだけあって、緑に包まれた癒し空間が広がっています。インテリアとガーデニングの会社が運営しているカフェで、センスにあふれています。
そしてソウルの森へと
町歩きを楽しんだ後は終点の盆唐線ソウルの森駅を目指します。ソウルの森駅近くに高くそびえる二つのタワーマンションは「ギャラリアフォーレ」。多くの芸能人が住んでいることで知られ、俳優のキム・スヒョン、女優のハン・イェスル、歌手のインスニといったビッグネームが名を連ねています。そんなタワーマンションを眺めながら駅に到着。体力があればさらにソウルの森を散歩するのもいいかも!
いかがでしたか?ぱっと見ごく普通の街ですが、ステキなお店を見つけると、わ~こんなところに!とちょっとうれしくなるかも!ショッピングやグルメを満喫するぞ!というよりも、ゆるやかな街散策の気分でお出かけください。弘大や梨泰院、江南エリアでも高騰する賃貸料に対応できない人気店が次の移転先として聖水洞を考えているという話もよく聞きます。また芸能人も聖水洞の不動産を購入!?なんてニュースも耳に入ってきます。これから目の離せないエリアになりそう!以上、いま注目の聖水洞よりソウルナビがお伝えしました!