扶余(プヨ)に行ってきました!

の~んびり静かな古都散策! 百済最後の都「扶余(プヨ)」!

こんにちは!おたみです。皆さんお元気ですか?ソウルは7月初旬から梅雨に入ったものの、今年はほんとに雨が少ないぃ~!夜中にざ~ざ~降っていても、朝にはカラッと晴れるパターンも多くて、天気のいい週末はどっかに出かけたくもなるところ(^-^)そんな7月上旬の先週末、とうとうソウルを抜け出して、久しぶりに日帰りでちょっくら行ってきました。場所は?!ソウルからバスに乗ること約2時間30分。忠清南道(チュンチョンナンド)にある百済最後の都、プヨ(扶余)。それではさっそく行ってみょっ!
南部市外バスターミナルへ
高速バスターミナルからもコンジュ(公州)経由でプヨにもいけるんですが、プヨ(扶余)直行便は南部市外バスターミナルから。まずはチケットを購入。プヨ(扶余)行きは普通(公州周り)と高速(直行)があり、時間の差がなんと約1時間。高速代とか取られそうなものだけど、値段は同じ10,000ウォン。これはやっぱり直行でしょ~!朝9時50分の高速バスのチケットをゲット。改めて交通費の安さに驚き!(2時間半バスに乗って約1,000円は安い!)さて、出発まで35分、時間を持て余しちゃうな~と思いつつおしゃべりをしているうちに、お~っともうこんな時間!あっという間に出発の時間!とっととバスに乗り込み~!行ってきま~す!
プヨ(扶余)へ!!!
友達が駅で買った冷凍みかんをもぐもぐ食べながら、またもやおしゃべり。ちなみに到着までず~っと続きました。他のお客さんは誰一人声を立てることもなく、静かに居眠りでもしようというのに、迷惑だったかなぁ、、、ははは。でも久しぶりのバス旅行でちょっと興奮気味だったもので、、、バスが1時間ほど走った頃やっと、車窓に広がる風景が田舎風に変わっていることに気付くと、なんだか胸の奥がうずうずっ!旅行気分がアップしてきましたぞっ!
~ここで、プヨ(扶余)についてちょこっと~
プヨ(扶余)は百済最後の都だった古都。当時はサビとも呼ばれ、新羅に滅ぼされる前まではサビ城、扶蘇山城を中心に栄えていました。そして有名な「白村江(ハクスキノエ)の戦い」でも皆さんもご存知の通り、百済は日本と関わりも深く、特に仏教文化は日本にかなりの影響を与えたといわれています。また現在の京都や奈良にも当時の百済の歴史や文化が息づいているそうです。
今日はそんなプヨの町に何ヶ所か残っている百済の都址を散策してみたいと思います!
えっ?!もう到着?!
ちょうど1時間30分を過ぎた頃、窓を外にはところどころに「プヨ」の文字。おや???もうプヨに着いたのかな??でも時間的にはまだまだ走るはず。予定の到着時間まで1時間くらいあるし、いくらなんでもこんな早く着くはずはないよね。あ~何気にプヨは広い?などなどいろんなことを考えていると、おいおい!バスが停車しちゃったよ~。1時間弱早い到着が信じられず、バスの運転手のおじさんに聞いてみると、
「こんなに早く着いたら悪いのか~!休憩1度もせずに突っ走ってきたからだよ~」
「。。。。。」
ということで、プヨの市外バスターミナル到着!
さ~て、どこから行く?!う~ん、まずは腹ごしらえ。
到着は昼12時ちょっと前。ちょうどお昼の時間だよね(^-^)ということで、食事をすることに。ちなみにプヨの名物は、やっぱり場所的に近くを流れる白馬江(ペンマガン)で捕れた鰻やどじょうなどの川魚を使ったメニュー、チャンオグイ(鰻焼き)、チュオタン(ドジョウ汁)、メギメウンタン(ナマズの辛いスープ)などなど。う~む、このへんはまた夜のお楽しみということで、まずはチェックしておいた"トルサンパッ(石焼きご飯のサンパッ)"のお店へ。地元の人に聞くと親切にも紙に地図を書いて教えてくれました。テクテク歩いて行くと10分、お目当てのお店がありました!今まで通り沿いのお店は全部営業してない感じだったのに、ここのお店だけ大繁盛!テレビや雑誌にも紹介されてるだけあって、大人気!さっそくウワサのトルサンパッジョンシッ(石サンパッ定食:10,000ウォン)を頼んでみました!
トルサンパッジョンシッ
とはこのお店が始めて開発したメニューらしく、普通のサンパッ(いろんな野菜にいろんなものを包んで食べる料理)のご飯が石焼栄養ご飯になっているものなんです。石焼系に目のないおたみとしては、これを食べずに帰れない!
テーブルいっぱいに野菜とおかず+お肉+濃厚なテンジャンチゲ(韓国風味噌鍋)+石焼ご飯!さっそくいただましょうかね^^う~んとっ!何から食べようかほんとに悩むなぁ~。パジョン、ケジャン、キムチ、ナムル、焼き魚、塩辛など16種のおかずを一つずつ味見。おかずはまあまあでしたが、お肉がやわらかい焼き豚のようでおいしい!それからなんといっても石焼ご飯がおいしかった!何気に2杯分ほどあるご飯とお茶を足して後で食べるおこげ(ヌルンジ)も結局全部平らげました~。
さて、お腹がほんとにいっぱいになったところで、観光スタート!
プソサンソン(扶蘇山城)
ここはプヨの北に流れる白馬江(ペンマガン、昔の「白村江」)の川辺にそびえている小高い山、"扶蘇山"に建てられた山城で、昔の百済の都の中心地。山には遊歩道がちゃんと整備されていて、地元の人の散歩道にもなっているよう。
まずは入場券を購入

まずは入場券を購入

入口前の売店で水をゲット

入口前の売店で水をゲット

入口すぐは河東鄭氏ジョンニョ閣

入口すぐは河東鄭氏ジョンニョ閣

(案内板に従って山の中を歩いていると、空気がキレイなのはもちろん、木陰は涼しくてここは紅葉の時期に来てもすっごくキレイかも。)

○三忠寺(サムチュンサ)
階伯(ケベク)将軍、成忠(ソンチュン)、興首(フンス)という3人の忠臣を祭るために建てられたお寺>
(途中に鯉が泳いでいる池?!水面に映る木々の陰がまた趣き深い、、、)

(途中に鯉が泳いでいる池?!水面に映る木々の陰がまた趣き深い、、、)

かわい~、向かいにはリスくんが!

かわい~、向かいにはリスくんが!

新緑のもみじが眩しい!

新緑のもみじが眩しい!


○迎日楼
鶏龍山(ゲリョンサン)の延天峰(ヨンチョンボン)から上る日の出を迎えたというところ。

○スヒョルイ居住地
百済時代に軍隊の食料を保存していたと言われる軍倉庫。

○半月亭(パンウォルジョン)
急な階段を上って東屋の上に上がってみると、プヨ市街が一望できます。涼しくて一休み。

○サビ楼
扶蘇山城で1番高いところにあるサビ楼。百済時代には見張り台があったといわれています。ここもプヨ市街が一望できる一休みスポット。

○落花岩(ナックァアム)
白馬江(ペンマガン)に面した絶壁。ここで、百済が新羅軍に攻められたとき(白村江の戦い)、後宮にいた3,000人の百済の宮女たちが、花びらのようにひらひらと身を投げたという伝説から付けられた名前だとか。

○百花亭(ペックァジョン)
身投げした百済の宮女たちを追悼するために、落花岩の上に立てられた東屋。
(ぼこぼとした岩足を踏み外しそうになりながらその東屋に上ってみると、白馬江とプヨ市街の眺めがうつくしぃ~。)

○皐蘭寺(コランサ)
落花岩から身投げした宮女たちを祀るお寺。皐蘭寺の横にある皐蘭薬水(湧き水)は、百済の王室で飲まれていた水だとか。

百済時代を思い浮かべながら、遊覧船に乗ろう!
最後の百花亭から山を下ると、船乗り場があります。反対側の山の入口まで遊覧船に乗ることに!遊覧船といっても漢江(ハンガン)遊覧船のように豪華なものではなく、漁船をちょっと改造したかな??ぐらいの船ですが、そよそよと風に吹かれながら扶蘇山城の絶壁を眺めていると、この大自然に体を委ねたくなる思い。落花岩を白馬江(ペンマガン)から見ると、改めてこの"絶壁"からたくさんの宮女たち次から次へと落ちたという伝説を思い浮かべながら、この風景全体がとっても物悲しく悲哀に満ちて見えたり。。。
そんな船の旅もあっという間に終わり、またまた歩いてテクテク次の場所へ!
「扶蘇山城(プソサンソン)」
入場時間:9:00~18:00
入場料:2,000ウォン
場所:市外バスターミナルから15分

「遊覧船」
乗船時間:8:30~19:00(人数が7人以上になれば出発)
所要時間:約10分
乗船料:2,200ウォン(クドゥレの里まで)
    3,600ウォン(水北亭まで)
定林寺址(チョンニムサジ)
敷地が広いので、入口を探すのにひと苦労。でもせっかくなんで見学しときましょう。ここは、百済後期を代表する寺院址。今では、広い敷地内に五重石塔と高麗時代の石仏がぽつ、ぽつっと残っているだけですが、百済時代には塔、金堂、中門講堂などがあったとか。花崗岩で出来たこの石塔は約1400年前からその姿を維持してきた国宝。石塔の1番下の層には唐が百済の都、扶余を攻め落としたことを記念して文字が刻まれています。ものさしやコンパスで描いたような正確なラインではなく、微妙に違う自然な曲線や直線が長い歴史を感じるところ。
宮南池(クンナンジ)
扶余市街の南側にある人口池。前に来たときは、ガイドブックに載ってる写真のイメージよりもこじんまりしていて、ちょっぴり寂しかったんですが、今回は周りに蓮池が広がっていてとっても華やか。蓮の花というと水面に浮かぶ丸い葉の上に美しい花が趣深く咲いているイメージだったのですが、ここの蓮はにょきにょき茎が太くて長い!趣というより生命力を感じるほど。さて肝心の宮南池はというと、その向こうに夕日に照らされてちょっぴり幻想的!これは韓国で初めて作られた人工池で、もともと中央にあった島の上に東屋を建てたのは最近のことだとか。その東屋と陸地は橋でつながっていて、観光客やご近所の方々は自由に行ったり来たりしてました。

「宮南池(クンナンジ)」
入場時間:6:00~20:00
入場料:なし
場所:市外バスターミナルから徒歩20分。
さてさて、そろそろ夕飯の時間~!!!
予定では、プヨ名物の川魚料理でもいただこうと思ってたのですがぁ、なんせ今日は山に登って歩いて歩いてもう足が疲れた~。時間ももう7時。さらに宮南池は市街から離れた南の端。タクシーはなかなか捕まらないし、歩いてバスターミナルまで戻る元気はさすがになくなってしまい、、、結局夜ご飯は池の近くの焼肉屋さんでとることに。いろいろ迷って結局サムギョッサルを注文。いっぱい出てきたおかずもぱくぱくお替わりする勢い。何気にお腹が空いていたよう。ビールも3本、最後にご飯を2人で一つ頼んで、も~お腹いっぱい~!!!ところで、周りを見るとお客さんは誰一人いない。心配になってアジュンマに閉店時間を聞いてみると、なんともうすでに30分ほどオーバー。それにも関わらず、「ゆっくり召し上がって下さいね」とアジュンマ。(なんていい人だ~)
それから恐ろしい事実発覚。バスがない!
アジュンマ「今日は泊まってかえるんですか?」
おたみ「いえ、バスで今日ソウルに帰ります」
アジュンマ「でも、ソウル行きのバスはもうないですよ」
おたみ「げっげげげ~」
なんと週末はバスが早く終わってしまうそう。今日帰るんだったらここから論山(ノンサン)駅に行けば、遅くまでソウル行きがあるということ。結局おたみたちは鉄道で帰ることに。
論山で2時間半、どうする?
タクシーに揺られること約20分。論山駅に着いたはいいけど、次の列車はなんと夜0時58分。今からなんと2時間30分もあるでょ~。どっどーする?でも明日の朝またソウルに帰るのも大変なので、がんばって待つことに。駅前のミニストップでコーヒーを買って飲んだり、駅構内で座って待ってみたり、でも外に出ると山並みの蚊の多さ!ちょっといるだけでわんさか寄ってくる蚊のため、またミニストップに撤収(でもミニストップでも蚊との戦争は続く)。周りのコーヒーショップはなんだか怪しい「タバン」だけ、近くに続く旅館の前には夜中まで大仏パーマのおばちゃんが何やらたむろってるし。行ったり来たりするたびに、タクシーのおじさんが声を掛けてくるし、あ~なんてことだ~。
やっとソウルへ。
は~。やっと電車が来た来た。疲れ果てた2人は電車で爆睡。っとなると思ったら違います。意識もだんだん朦朧とする中、周りにいびきの音がリズミカルに響く中、またまたおしゃべりが続きました~。ソウル駅に着くこと朝の4時。やっと、やっと家に帰ることに。ほんとに、ほんとに長~い一日だった~。振り返ってみると、プヨは市街に観光地が集まっているけれど、おたみたちのようにの~んびり観ていたら、何気に時間がかかってしまいました。実はおたみ、プヨは今回で3回目なんですが、今までは車でさっさっさっと見て回ってあんまり印象に残ってないのも確か、、、でも今回はじっくり見れて楽しかったしおいしかったです(^^)予定のプヨ国立博物館も時間切れで観れず仕舞いでしたが、、、皆さんもプヨに行かれる時は、バス時間のチェックをお忘れなく。以上、おたみでした。
★ソウルからプヨ(扶余)への交通
<バス(南部市外バスターミナル)>
ソウル(南部市外バスターミナル)~プヨ(扶余・扶余市外バスターミナル)
運行本数:高速23本/直行18本
運行時間:
(ソウル−>プヨ)高速6:30~18:30/直行6:30~19:20
(プヨ−>ソウル)高速7:40~18:40/直行7:15~18:25
運行間隔:高速40分/直行30分
所要時間:高速2時間40分/普通:3時間20分(天安、公州経由)
料金:10,000ウォン
※南部市外バスターミナル:地下鉄3号線ナンブトミナル(南部ターミナル・Nambu Bus Terminal)駅すぐ

<鉄道>
ソウル~ノンサン(論山・湖南線)
運行時間:
(ソウル―>ノンサン)セマウル7:25~18:25/ムグンファ6:05~23:40
(ノンサン−>ソウル)セマウル10:42~21:20/ムグンファ5:34−>1:51
所要時間:セマウル約2時間10分/ムグンファ約2時間30分
料金:セマウル標準16100ウォン/ムグンファ11000ウォン
※論山駅よりプヨまでタクシーで約20分(約20,000ウォン)。
※データは2003年7月現在

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2003-07-18

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