オセロの留学特派員レポート・第1回「テコンドーを学びたい!!」

ヨロブン、アンニョンハセヨ!!
留学生特派員のオセロです。只今、ソウルにある大学に交換留学中です。
みなさんは留学中、毎日どのようにお過ごしですか?
私は、朝は大学にある韓国語教育院で韓国語、午後は大学の講義、放課後にはトンアリ(サークルの韓国語)へ行き練習に励んでいます。韓国の文化を学びたい、日頃の運動不足を解消したい、という理由で、3月に大学のテコンドー部に入部しました。入ってみたら運動以上に多くの経験をさせてくれたテコンドー部。
今回はこの「テコンドー部」について報告したいと思います。

このテコンドー部のメリットは
1)トンアリ費がめっちゃ安い(1ヶ月5000ウォン!!)
2)テコンドー着と靴で50000ウォンと日本で買うより格安
3)韓国人学生ばかりで日本語が話せる人はいないので、韓国語の環境にどっぷり浸かれる
4)テコンドーを通じて昔ながらの韓国の文化や習慣を感じることが出来る
…です。
<練習風景>

<練習風景>

1)についてですが、これは本当に安い!!他の語学学校に通う友達の話だと、Y大学でテコンドーを習うには1ヶ月約5万ウォン必要で、外国人専用だとか。
2)のテコンドー着も日本の半額くらいだし…金銭面の苦しい留学生にとってはありがたいトンアリです。
3)ですが、これはメリットでもあり、デメリットでもあるかも。私は入部当時、韓国語が全く聞こえてこず、悩んだり後悔したりでした。基本的に大学の学生ばかりなので、テコンドーの説明はもちろん韓国語。部活中は皆真剣に練習しているから、韓国語が理解できないからと言ってもう一度聞く余裕がない。今も分からない時は見様見真似で練習して、後から日本人のオンニや日本語の少し分かる学生に聞いています。また、外国人にも普通の韓国語で話し掛けてきます。だから、ある程度韓国語のできる人は韓国語を使ういい機会になるけど、全くの初心者はちょっと厳しいかな?私はというと、韓国語能力は本当に低いんですが、ずうずうしく通っているだけ…。ということで、必要なのは言語能力と忍耐力ですね。
ところで私の大学のテコンドー部は男だらけで、女は韓国人学生2人と大学に正規留学している日本人のオンニが1人いるだけです。また男部員もいるにはいるけど、常連は6~7人程度。というのは、私の通う大学は「高校」と呼ばれるほど課題が厳しく、また英語等の学院に通うといった忙しい学生が多いのです。テコンドーの練習も楽ではなく、韓国では軍隊に行けばテコンドーをするので、大学でまでテコンドーをしたいと言う人も少ない。また、部員の中でも彼女がいる人は忙しい合間を縫って彼女と会おうとするので、彼女のいない学生ばかりが出席することになりがち…。だから、学生が女扱いに慣れていないのために私が上手くコミュニケーションがとれなかったのでは?とも思う今日この頃(言い訳??)。

さて、こんなメンバーとの毎日の練習は
1)サッカーで体を慣らす(ボールの蹴り上げ等がテコンドーの練習に繋がるらしい)
2)柔軟体操
3)技練習(アップチャギ等の基本的な技を合同練習)、型練習(プンセ)等 
4)腹筋、腕立て伏せ
5)挨拶、終了
2)の柔軟体操は2ヶ月続けたらビックリするくらい体が柔らかくなりました。
3)は技の練習等を皆でします。テコンドーの練習の中で一番きついのは
4)。師範の先生が来る月曜日は100回ずつとかしています(私は無理ですが…)。月曜の4)の終了後は皆死んでいます。
<演劇示範。みんなチャレッソ~!! > <演劇示範。みんなチャレッソ~!! >

<演劇示範。みんなチャレッソ~!! >

先日、大学の学祭(チュクチェ)があって、私もテコンドー部員の一人として演劇示範に出演させて頂きました。学祭の1ヶ月前から練習を始めたのですが、この時は彼女のいる学生も来たので、毎日20人近くの学生が出席していて、こんなに部員がいたのかと驚いきました。そして、私がするとダンスになってしまい、オッパたちに何度バカにされたことか…。それでも、みんなで一つの目標に向かって団結するのはやっぱり楽しい!!週末も学校に出て練習や準備をして、やっと少しずつ部員たちと話が出来るようになってきた頃でした。
私の大学のチュクチェは韓国で3Sと言われる面白くない学祭の3本指に入るくらいひどくつまらない学祭で、本当に人も店も催しも少なかったのですが、それでも運動場に作られた舞台裏で順番を待つのはすごく緊張しました。少々の失敗はありつつも無事終了。私は皆のがんばりに、そして、口数少ないオッパの「チャッレソヨ。スゴハショッショヨ。(上手だったよ、お疲れ様)」という初めての褒め言葉に感動し、一人涙ぐんでしまいました…。
<終了後、師範先生を胴上げ>

<終了後、師範先生を胴上げ>

<応援に駆けつけてくれたOBも一緒に集合写真。このトンアリはOBとの繋がりが本当に強い。>

<応援に駆けつけてくれたOBも一緒に集合写真。このトンアリはOBとの繋がりが本当に強い。>

国際交流サークルのようなトンアリなら外国人ということでチヤホヤされるのに、ここではそのようなことは一切なく、基本的に他の学生と同じように自分で考えて行動していかなければなりません。でも、決してほったらかしにしているのではなくて、遠くから成長を見守っていて、何年経っても切れない繋がりを築いていく…このテコンドーでの人間関係ではそういう感じを受けました。テコンドーを通して外国人という枠を超えて部員たちと近くなれ、外国人に対する韓国人ではなく、普段の韓国人が少し見えたような気もします。何はともあれ、トンアリはやはり人との繋がりがあるほうが楽しい。運動だけじゃなくて会いたい人たちがいるからトンアリに行く。相変わらずテコンドーは上達しないけど…韓国語をもっと勉強して、部員達と話をし、テコンドーの説明も聞けるようになりたいと思い、日々勉強に励むオセロでした。

★留学生特派員というだけに、大学や語学学校にまつわる話を提供していきたいと思います。韓国の大学について語学堂、トンアリなど、こんな企画してほしい!!というのがありましたら、お便りくださいね。色々調査して、報告しま~す!!

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2004-06-23

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