まいの留学特派員レポート・第5回「クラス分けのお話~延世大学語学堂編~」

ヨロブン、アンニョンハセヨ~。
延世大学韓国語語学堂では6月27日より正規課程の夏学期がはじまりました。けれどその前に「クラス分けテスト」があるのです。「自分の韓国語能力では、どのクラスなんだろう?」「テストの内容ってどんなの?」・・・、今回は、語学留学を考えている人なら誰もが気になる「クラス分けテスト」についてレポートします。
延世大学語学堂には、韓国語を学ぶためのコースが2つあります。
Aコース日本語・中国語などアジア文化圏(漢字文化圏)の学生のためのコースで、6段階に分かれ、1年半での6級卒業を目指すコース。
Bコース主に西洋文化圏(韓国との文化的な違いが大きい文化圏)の学生のためのコースで、8段階に分かれ、Aコースよりも余裕を持って学習できるのが特徴。2年間での卒業を目指すコース。

クラス分けテストがあるとはいえ、すべての学生が受けるわけではありません。願書の韓国語の実力程度の欄の「不可」に○をすれば、アジア文化圏の学生はA-1級に、西洋文化圏の学生はB-1級に、自動的に編成されます。
私は韓国語を習いに行ったことがなく、独学だけなので、「不可」に○をしてもよかったのですが、「自分の韓国語レベルを試したい!」と思い、受けることにしました(ナビのレポートでも報告できますし!)。それに1級の中でも複数のクラスがあり、レベルが分かれるとのこと。「少しでも上のクラスに行きたい!」と思ったのです。

試験は6月22日、朝9時30分より行われました。当日は大教室に集まり、試験の説明を韓国語・英語・日本語で受けたあと、教室を出るときにテストを受ける教室の番号を書いた紙を渡されます。紙を持って該当教室に行ったものの、座席がないというハプニングが。他のクラスにもあふれた人がいたようで、まとめて違う教室へ案内されました。先生がやってきて、試験終了時は11時30分と書いてそのまま出て行きました。試験監督のいないレベル分け試験が始まりました(笑)。
試験が始まったのは10時。スギ(書き)はA4用紙片面12ページにも及ぶ量。最初のページと次のページは「該当する助詞を選ぶ」というもの。問題もすべて韓国語ですが、例があるため、問題が理解できない、ということはありません。私が回答できたのはこの助詞を選ぶ問題だけでした。他の問題の一例は、
文章にある空欄を埋めるもの。
二つの文章を接続詞を使って一つにするもの。
長文を読み、そのあと設問に答えるというもの。
などでした。 続いたマラギ(会話)試験です。マラギは教室の扉側に座った人から順番に他の教室へ行きます。一人が戻ってきたら一人が行く、というようにして、交代で試験を受けます。マラギ試験が行われるのは教室ではなくて、先生の控え室といった感じで、試験というよりは「相談にのってもらう」というような雰囲気で行われました。先生の手元には質問とそれに対する答えを4段階でチェックする紙がありました。私の名前を聞いて書き込んだあと、試験が始まりました。
どこから来ましたか?
今はどこに住んでいますか?
語学堂まではどれくらいの時間がかかりますか?
韓国料理は何が好きですか?
今まで韓国語をどれくらい勉強しましたか?どこで勉強しましたか?
答えにつまることもありましたが、そのたびに先生が「ケンチャナヨ(大丈夫ですよ)」と言ってくださり、ゆっくり話してくれました。そして4段階評価をしていきます。私はうまく答えることができなかったり、「家で一人で勉強した」と答えたこともあってか、これ以上の質問はなし。もっと韓国語のできる学生は、「どうして韓国語を学ぼうと思いましたか?」など、自分の意見を求められるものがあり、面接も長い時間受けていたようです。  
翌々日の24日、15時よりオリエンテーションがあり、その前に自分のクラスを確認しました。皆、自分の名前を探しています。
私は「1級のレベル10」クラス。
あー試験受けたのにやはり1級だったか・・・。
あとでわかったのですが、A―1級はレベル1~10まであり、レベル10は一応1級でも「2級に近い1級」とのこと。けれど試験を受けなかった人に配られるアンケートの「韓国語はどれぐらいできますか?」という設問に「まったくできない」と答えた学生も同じクラスにいたりして、そのあたりの「レベル10は上のクラス」というのが事実なのかは疑わしい・・・。けれど、授業が始まってから1週間は自らの申告でクラスを移ることもできますので、「テストの結果がよくて2級に来たけど、授業が理解できない」「自分のクラスの授業が簡単すぎる」と不満があれば、クラス変更の相談をしたうえで、自分の実力に合ったクラスで学習を進めることができます。

15時からオリエンテーション開始。「語学堂へようこそ」と韓国語・中国語・英語で挨拶があり、そのあとそれぞれの言語別に説明が行われるということで、教室を移動。そこで日本語で書いた小冊子が配られました。
学校生活のことから、銀行、ビザ、携帯電話まで、留学生の生活に関することのすべてが書かれています。大学内の施設案内だけでなく、大使館の連絡先、日本語の通じる病院の電話番号などもあり、大変便利!また疑問があったり、困ったりしたら、学生課にいくことで解決できるそう。日本語のできるスタッフ(私が対応していただいたのは語学堂6級に通う日本人でした)もいました。
オリエンテーションが終わると、教科書販売が始まりました。
1級の教科書は3冊。
写真左から
韓国語1(11500ウォン)
初めて学ぶ韓国語読本(7000ウォン)
活用練習1(8000ウォン)
かなり重いです(笑)。また、これらの教材費は授業料に含まれていません。語学堂内のATMであわててお金を下ろす人をたくさん見ました(笑)。
これは「初めて学ぶ韓国語読本」の中身です。
新しい単語には英語と日本語で説明が載っています。みなさん、クラス分けテストとオリエンテーションのお話、どうでしたか?
クラスも決まり、「がんばるぞ~」という気持ちになりましたが、多少の不安も・・・。けれど「韓国語を韓国で学ぶ」という喜びをかみしめながら、がんばって優秀な成績を取りたいと思っています!

次回は「授業について」をお送りする予定です。
それではヨロブン、ト マンナヨ~(またね~)!

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2005-07-13

ページTOPへ▲

関連記事

延世大学

延世大学

学生街・新村に位置する名門大学。高麗大と並ぶ2大私立大うちの1つで、日本人の語学留学生にも人気の大学。

その他の記事を見る