部隊チゲ発祥の地、議政府(ウィジョンブ)で辛くてアツアツの鍋を楽しんでみよう!
こんにちは!ソウルナビです。韓国の人々が以前からよく好んで食べている鍋料理のひとつ「プデチゲ(部隊鍋)」。スパムやソーセージ・チーズなどの洋風の素材と、韓国代表食品のキムチがお鍋で合わさり煮込まれている姿は、食べたことのない人にとっては想像もできないかもしれないけれど、実はとってもおいしい!現在はどの街にもプデチゲを扱うお店が1軒はあるプデチゲですが、発祥の地は京畿道(キョンギド)の議政府(ウィジョンブ)。ここにはプデチゲを扱う食堂が連なる「ウィジョンブプデチゲコリ(議政府部隊チゲ通り)」があります。プデチゲマニアのナビ、涼しくなった食べごろの時期を狙い、さっそく行ってみることにしました~
◆◇◆ブデチゲ通りまでの行き方◆◇◆
議政府軽電鉄(ULINE)
「ウィジョンブプデチゲコリ(議政府部隊チゲ通り)」があるのは議政府軽電鉄(ULINE)チュンアン(中央)駅2番出口を降りてすぐ。ソウルから向かう場合は、地下鉄1号線ウィジョンブ(議政府)駅からバスか、1つ手前のフェリョン(回龍)駅からULINEに乗り換える2つの方法があります。このULINEは韓国では数少ないモノレールスタイルの新交通システム。乗り物に興味のある方なら貴重なモノレールにも乗車体験でき、グルメ以外で韓国旅行の楽しい思い出がまたひとつ増えるはず!また、ほとんどのお店に無料駐車場が用意されているので天候の悪いときなど車で来ることも可能です。駅の改札を出て階段を下り、出口を出るとガード下に出てきますが、「부대찌개거리(プデチゲコリ)」の方向表示が大きくいくつも出ているので、初めて来ても迷うことがないので安心です。
バスならプデチゲコリで下車
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計鉄道なら中央駅で下車
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「부대찌개거리(プデチゲコリ)」の表示がいくつもアリ
◆◇◆プデチゲ通りの歴史◆◇◆
有名な食べ物通りであるウォジョンブプデチゲコリ。その由来は1950年から始まった朝鮮戦争。プデチゲ通りがあるウィジョンブ界隈には米軍部隊が沢山あったそう。米軍の部隊(プデ)から流れてきた食品であるハムやソーセージ、ベーコンなどを使い、韓国風にアレンジした鍋「プデチゲ」が生まれ、米軍の部隊があった名残りから、議政府にプデチゲをメインに扱うお店が何軒も連なる「議政府チゲ通り」が誕生。その後、「議政府プデチゲ通り」に名前を変え、現在では議政府以外からも人がやってくるほど多くの人に親しまれるようになりました。
昔の「ウィジョンブチゲ通り」
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現在の「ウィジョンブプデチゲ通り」
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◆◇◆右も左もプデチゲ・プデチゲ!◆◇◆
ゲートをくぐった時点からすでに右も左もプデチゲプデチゲプデチゲ!ナビが訪れた日は平日、しかもお昼時間のピークを過ぎたというのに、近所のオフィスからだけでなく車に乗って遠方から来ている人で通りはにぎやか。少なくとも通りには10軒以上のお店があるので、まずは通りの最終地点まで行って、お店をチェックしてからどこで食べるか決めることに。TVで紹介されたお店は別館を増やし、ピーク時間外にかかわらず列ができるほどの人気ぶり。そんなお店の2~3軒先には人気店に入りたいお客さんを誘致しようと、わざと人気店と似たような名前をつけたお店も。このあたりが韓国らしいですよネ(笑)お店の中をのぞいてみるとどこもお客さんも入っているし、外の駐車場にもまんべんなく車が止まっているので、どのお店に入るかとっても迷います。
◆◇◆今日は穴場食堂でプデチゲを楽しむ◆◇◆
列を連なっている大人気店も気になるけど、今日はメインの通りから小道を少し入った奥にある店「チョウォン食堂」に決定。こちらもマスコミに紹介されたことがあり、美人のご主人がいらっしゃるこのお店、入口を見ただけだと誰もいなそうで心配でしたが、中に入ったらやっぱり大勢のお客さんが!壁にかけてあるメニューにはさすが、ブデチゲ1メニューのみ。チーズやハム・ソーセージ・ラーメンなどの追加トッピングもありますが、まずはベーシックでいただいて足りないようなら追加することに。手際よくお鍋をセッティングしてくれるので、ちょっとお腹がすいた時でも運ばれててきたパンチャン(おかず)を食べながらおしゃべりしていれば、あっという間に鍋も煮立ちます。
こちらのお店ではコンナムル(豆もやしのナムル)、カクトゥギ(大根のキムチ)、オイキムチ(きゅうりのキムチ)、トンチミ(大根の水キムチ)の4種類が出ます。
実はプデチゲ、場所によって素材や作り方が大きく違います。平澤(ピョンテク)から近く、現在も米軍基地がある松炭(ソンタン)近辺で出しているプデチゲには初めからチーズがのり、味の濃いスープを使用して煮込みます。またラーメンは最後に入れるのが松炭風。一方、議政府では基本メニューではチーズは乗せず、スープも味の薄いもので煮込みます。同じプデチゲでも地域によって素材やスタイルが少しずつ違うんですね!目の前にあるガスコンロの上には昔から使われている鍋からぐつぐつと湯気が出て、もう少ししたら食べごろ!
ラーメンがいい歯ごたえになったら、いよいよ食べごろ!刻まれたキムチとスパム、ソーセージ類のうまみが染み出し、スープの味は何度食べてもおいしい。ぐつぐつ煮込むために途中でスープを足してもらいながらさらに煮込み、煮詰まった具をごはんの上にのせ、シメでいただきます。
長蛇の列ができる人気店は美味しいけれど、待っている客がいるのでいつも焦ってしまうけれど、こちらの食堂はちょうどいい感じで次の客が入ってくるので、自分たちのペースでゆっくりと食事を楽しめることができます。いかがでしたか?残念ながら周辺に見どころの観光スポットなどはないのでプデチゲを食べるだけに足を運ぶことになりますが、ソウルにあるチェーン店とは違う美味しさを味わうことがきっとできるハズ!暑いときには汗をかき、寒いときには体の芯から温まる、魅力のプデチゲを是非本場の議政府で味わってみてくださいネ。また、ULINEの車窓から見える議政府の景色も是非楽しんでください。以上、「議政府プデチゲ通り」からソウルナビがお伝えしました~