ソウルのディープで庶民的な街、清涼里探訪パート2はもっとディープな市場の裏道を中心に探検!
こんにちは、ソウルナビです。ソウルとひとことで言っても、賑やかな繁華街あり、オシャレ街あり、オフィス街あり、伝統文化の街あり、ショッピングタウンもありと、街や地域によって雰囲気がまったく違うのが面白いソウル。例えば江南(カンナム)のようなちょっとオシャレで高級なエリアと、ひと昔前の街並みがたくさん残る鍾路の辺りでは、景色やそこに集まる人や世代だけじゃなく物価までも違ったりして、それぞれの街のカラーのギャップが大きいのも特徴です。今日はそんなソウルでも、かなりディープな空気が漂う街、清涼里(チョンニャンニ)へ行ってみたいと思います!ソウル中心部から少し北東部に位置する清涼里は、観光でもおなじみの東大門市場よりちょっと東のほう、地下鉄1号線や国鉄の清涼里駅があるところ。駅の周辺には古い地元の繁華街が広がり、たくさんの小さな食堂や市場などが集まっています。それではさっそく出かけてみましょう~前編に続き、後編をお伝えします!
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前編をすぐ読みたいかたはこちら!
この辺りを歩いてみました!
今回行ってみたのは、清涼里でも清涼里伝統市場とその周辺。地図でみると地下鉄1号線・京義中央線の清涼里駅のちょうど上辺りのエリアになります。この清涼里伝統市場はもともと1949年に清涼里市場として設置された在来市場だったのが、朝鮮戦争で大きな被害に遭い、戦後に再建。ところが1961年に大火災が起こり、大部分の商店が焼けてしまったとか。再び復興を目指して1963年にはコンクリート2階建ての大きな建物も建ったそうですが、1992年になんとまた火災に見舞われたんだそう。3度もの災害に遭うという紆余曲折を経て現在に至る清涼里市場ですが、創設された当初は約250もの店舗が集まり、ソウルでは南大門市場に次ぐ規模だったとか。現在の清涼里伝統市場とそのすぐ横にある青果市場、農水産市場を合わせたエリアがかつての清涼里市場の範囲だったみたいですが、その一部が清涼里伝統市場に。150mほどのアーケード通りと50mほどの屋台通りにはさまざまな食料品を扱う店が並んでいます。
清涼里伝統市場とその周辺の様子を分けてお伝えしている今回のレポート。前編では清涼里伝統市場の中(下の地図でB)と、地下鉄清涼里駅と伝統市場の間(下の地図でA)の部分をご紹介しましたが、後編では清涼里伝統市場の北東部、小さな食堂が集まるところ(下の地図でC)、 清涼里伝統市場の北側、市場の裏道り(下の地図でD)、 清涼里青果物卸売市場の大通り(下の地図でE)、 清涼里青果物卸売市場の向かいの細い魚市場通り(下の地図でF)に行ってみましょう。
それでは出発!
A 地下鉄チョンニャンニ駅と清涼里伝統市場のあいだ
B 清涼里伝統市場
C 清涼里伝統市場の北東部、小さな食堂が集まるところ
D 清涼里伝統市場の北側、市場の裏道り
E 清涼里青果物卸売市場の大通り
F 清涼里青果物卸売市場の向かい、細い魚市場通り
C 清涼里伝統市場の北東部、小さな食堂が集まるところ
清涼里伝統市場の東側入口のあたりから地下鉄チョンニャンニ(清涼里)駅とは反対のほう、北に向かって歩くと地元の食堂がたくさん集まるエリアがあります。細い路地に沿って並ぶ小さな食堂はいかにも古そうなお店が多く、屋台風のお店もちらほら。この辺りも伝統市場に負けないくらいのディープな雰囲気が漂っています。
食堂のメニューは刺身、焼肉、スンデ(豚の韓国式腸詰め)、カムジャタン(豚の背骨肉とジャガイモの鍋)、カルグクス(麺料理)、中華料理、コムジャンオ(ヌタウナギ)、チキン(韓国式フライドチキン)、チョゲグイ(貝焼き)、コプチャン(ホルモン焼き)、チャンオ(うなぎ)など様々。中でも冷麺店が多いみたいで、お値段の安い咸興式冷麺の看板が目立ちます。ウワサではこの通りの冷麺はとっても辛いとか。また、かなり安い中華料理店の看板もところどころに。また刺身やアグチム(アンコウの辛蒸し)といった海鮮料理店の割合も比較的高いよう。いずれにしてもおじさんやおじいさんなど年配の人たちが好みそうなメニュー中心で、歩いている人の年齢層もそんな感じ。
冷麺のお店
ほとんどが咸興式の冷麺のよう
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こちらが一番の有名店「ハルモニ冷麺」
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海鮮系メニューのお店
木浦・麗水(全羅道)、釜山(慶尚道)、東海(江原道)とそれぞれの地域の名前が付いた刺身店が集まっているのがオモシロイ!
安い中華料理店
お肉系
まぶしい店構えの韓国式チキン店
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古そうなスンデ屋さん
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味のあるスンデ屋の看板
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お店の前にこの釜があるだけで美味しそうにみえます
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その他
雰囲気のある屋台でマッコリはいかが?
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かなり年季の入った屋台はチヂミ屋さん
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奥にカルぐクスのお店が?入るのに勇気がいりそう!?
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おばあさんの服屋もありました
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メインストリートから入る脇道にもちょっと有名な食堂が!
コンドゥレパプ+チョングッチャン+おかず10品で6000ウォンの定食がこの辺りではちょっと有名な「プウォンスップルカルビ」
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アグチム(アンコウの辛蒸し)やヘムルタン(海鮮鍋)がこの辺りではちょっと有名な「チョンド」
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オリ焼き、豚の三枚肉、焼き魚、イシモチの辛い鍋、干し鱈の辛蒸しなどいろいろやってる食堂
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オリ(アヒル/カモ)のお店もいくつか~人気店があるのかも
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次は清涼里伝統市場の北側、市場の裏通りへ。こちらの裏道はディープなこの辺りでも断トツのディープさ。あちこちにはりめぐらされた細い路地に小さな食堂やヨインスク(旅人宿、激安の素泊まり宿)、ムーダン(土俗的な占い・呪術師)の家、怪しげな飲み屋が次々と現れます。でもそんなお店ばっかりと思いきや、文具店や駄菓子屋など子供たちが行きそうなお店もぽつぽつと。危険な場所ではなさそうですが、夜は歩かないほうが良さそうな感じ。
食堂
チキンホプ(チメクのお店)
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カルビ屋さんのようですが・・・
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看板のかわいいナクチ(テナガダコ)はちゃんと手足が8本!
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オリのお店でリアルなオリの写真が「オソオセヨ(いらっしゃいませ)」と
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入りにくそうだけど、おいしそうなおつまみが出てきそうな飲み屋
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ペッパン(定食類)、チョングッチャン(納豆風味の味噌チゲ)専門
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ムーダンの家が集まるところ
ヨインスク(激安の素泊まり宿)
商店など
田舎に来たような雰囲気・・・
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清涼里農水産市場の通りもあるんです
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地下鉄チョンニャンニ駅の1番出口を出てまっすぐ行くとすぐにある清涼里青果物卸売市場の大通り。大きなアーチにカラフルなパラソル、そしてたくさんの人がショッピングに来ていて活気にあふれています!ここはここでディープだけど、清涼里伝統市場やその裏通りがかなりディープなだけに、とっても明るく感じるスポット。
カラフルなパラソルが目にまぶしい!
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青果物卸売市場専用のアーケード街もあります
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リンゴやミカンがかごの中できれいな山型に積み上げられているのが韓国っぽい~
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大きな通り以外にも脇道に市場は続きます
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きゅうりの大安売りだよー!
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カセットテープのトラック屋台からは大きな音でトロット(韓国の演歌)が~
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F 清涼里青果物卸売市場の向かい、細い魚市場通り
清涼里青果物市場を出て地下鉄駅に向かおうとしたナビの目に、なにやら気になるものが。清涼里青果物卸売市場の大きなアーケードを背にすると大通りの向こう側に見えるカラフルなパラソル。細い路地に沿って続いているよう。こちらもまた市場?ピっとナビのディープセンサーが働きます。これは気になるっ!行ってみなくては!
色とりどりのパラソルで覆われた細くて暗い路地は、なんと魚市場!さまざまな魚、貝、干し魚にイカ・タコ・エビがところせましと並んでいます!お客さんもいっぱいでとても賑わっていますが、狭い路地に魚介類が山積みになってる風景はこれまた相当ディープ。
大小さまざまな貝
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商品の種類や品揃えはホントに豊富そうです
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前編と後編にわたってお伝えしたディープ清涼里探検レポート、いかがでしたか?アーケード街に豚足や鶏、韓国らしい食料品が並ぶ清涼里伝統市場、マニアックなおつまみがいろいろある屋台、古いけれど様々なメニューが揃う食堂街に、もう何が何だかわからないくらいディープな空気が流れる市場の裏通り。ソウルにはほかにもディープな場所はいくつかあるけれど、市場、食堂、屋台、古っぽい街並みと、ディープさを求めて散策するにはいろいろ見どころの揃ったエリアではないでしょうか!?中心部からそんなに離れていないのに、地方の街へ来たような、そしてひと昔前の街に来たような感覚も味わえる清涼里伝統市場とその周辺。ディープなソウルをのぞいてみたい!という方は是非チェックしてみてくださいね!以上、ソウルナビがお伝えしました。