こんにちは!ソウルナビです。韓国を代表する食べ物といえば、やっぱりキムチ!韓国では、一年の間でこのキムチを一斉に漬ける時期があるんです。それは秋が過ぎて冬になる頃。本格的な寒さがやってくる前に、翌年の春まで保存しながら必要なときに取り出して食べるキムチをまとめて作ります。その昔、寒い冬の間に新鮮な野菜を摂取するのが大変だった頃、スープやチゲ、チヂミなどいろんな料理に応用できるキムチを冬が来る前に一度に作っておいたんだそう。冬に食べるキムチをまとめて漬けるのですから、その量は相当なもの!こうやって、この時期にたくさんキムチをつけることを「キムジャン」といい、キムジャンで漬けられたキムチが「キムジャンキムチ」。もちろん現代にもその習慣は受け継がれていて、この季節になると街のあちこちでキムジャンに関連したものを見かけます。今日は、そのキムジャンについてちょっと詳しく見てみましょう!
キムジャンあれこれ
キムジャンの時期になると・・・
キムジャンに適しているのは、最低気温が0℃以下、平均気温が4℃以下の日が続いている頃といわれ、この時に漬けたキムジャンキムチが最もおいしいとか。時期を逃すとキムチが凍ってしまうそう。ということでキムジャンのシーズンは、ソウルではだいたい11月の終わりくらいから12月の第1週頃。釜山ではソウルよりも暖かいので12月の中旬くらいになります。このキムジャンのベストシーズンになると、まずスーパーや市場にはキムジャン用の白菜や大根が山積みに!野菜のほかにも塩辛や唐辛子などキムチ作りに必要な材料がたくさん並び、キムジャン用品コーナーも登場。荷台に白菜が高く積まれたトラックを見ることも。また、電化製品店ではキムチ専用のキムチ冷蔵庫のセールが行われたりもします。
みんなで助け合って、とにかく一度にたくさん漬ける! キムジャンで漬ける白菜の量は、家族の人数やキムチを食べる量など家庭によって差はありますが、何十玉という数の白菜をいっぺんに漬けることもあるよう。ある家庭では一家6人がひと冬に食べるキムチの量として50玉もの白菜を漬けるとか!6人家族といっても、そんな大量のキムチを一度に作るのはやっぱり大変。というわけで、近所で協力して「今日は金さん家のキムジャン」、「明日は朴さんちのキムジャン」というように、みんなで集まって助け合いながらキムジャンをする文化があるそう。最近では昔と比べてずいぶんと減ったようですが、時々大勢でキムジャンをしているのを見かけることもあります。また、ご近所同士で助け合うことは少なくなっても、親戚同士で手伝いあうというのは今でもよく聞きます。
キムジャンに挑戦!
キムジャンは、まず大量の白菜を塩漬けにすることから始まります。一晩かけて塩漬けにしたあと、唐辛子やニンニク、生姜、ネギ、大根に塩辛などを混ぜた真っ赤なヤンニョム(キムチの薬味)を塩漬けキムチに塗りこんで終了。ヤンニョムに使われる材料は家庭や地方によって様々だそう。漬けたキムチは、2~7℃で2~3週間ほど保管すると、おいしいキムチになります!ちなみに、現代にはキムチの熟成具合を調整したり美味しい状態で保管したりできるキムチ冷蔵庫なるものがありますが、昔はキムチを漬けた甕を地面に埋めたりして保管したそうですよ。